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掻けば描くほど痒くなった経験はみなさんあると思われるのですが、その理由について脳内に分泌されるある化学物質が原因であることが初めて実証されたとのことです。

乾燥する季節、体が痒くなることも多くなるのですが、掻くことと痒みについて脳内である物質が分泌され連鎖的に繰り返すという仕組みが発見されました。

掻けば掻くほど痒くなるのはなぜなのか?

これはワシントン大学医学部の研究チームが明らかにしたもので、マウスを用いた実験による神経伝達物質でよく耳にする「セロトニン」が分泌されることで痒みを感じさせていることが明らかになりました。

研究チームによると、掻くことと痒みのつながりについては数十年前から分かっておりセレトニンが関与していることもわかっていたそうなのですが、神経細胞とリンクしていたことについては初めて分かったとしています。

具体的には皮膚を掻くことで痛みが生じるのですが、これが脳では痛みとして中和することで痒みが抑えられるとされていたそうです。しかし、痛みと同時にセレトニンが生成されており感覚中枢をジャンプし痒を感じさせる神経細胞に働きかけを行うということが分かったとのことです。

これが掻くことと痒みを繰り返す原因としており、セレトニンを抑制すればこの連鎖を止めることができるそうなのですが体の様々な作用に関連しており現実的ではないとしています。

セレトニンは腸内におよそ90%、血液中に8%、脳内に2%程度ずつ分布しているとされており、脳内のセロトニンの動きについては気分や感情、体内時計の調整、また呼吸や痛覚を抑制、記憶に至るまで影響を与えているとされています。