ロシア国営のロシア第1テレビが報じたウクライナ上空を飛行するマレーシア航空MH17便と戦闘機の画像。戦闘機からはミサイルのようなものが発射されているのですが、この映像(画像)は本物なのでしょうか。
前回お伝えしたように、この画像は航空専門家歴20年のジョージ・ビルトという人物がロシア技師連盟宛にメールに動画を添付するという形で提供したものになります。その動画から静止画としてロシア第1テレビが世界ではじめて公開しました。提供を受けたロシア技師連盟副会長はこのビデオ映像は作られた物ではないと主張しています。
事実であればウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空17便の有力な情報となるのですが、本当に捏造されたものではないのでしょうか。
▼7406×5000ピクセル(1.93MB)
こちらが今回提供された動画の静止画とされる画像です。左下にSu-27もしくはその派生型と思われる戦闘機、そして直線上にMH17便とされる旅客機が写し出されています。戦闘機からは胴体に近い左翼付近からミサイルのようなものが飛行する跡が確認できます。
旅客機と戦闘機の距離を簡単に測ったところ、MH17と比較し11機分離れていたことが分かりました。墜落したMH17はボーイング777-2H6/ER(777-200)で全長約60.9m。つまり約670m前後離れていることになります。また画像からボーイング777とSu-27のサイズを比較したところSu-27が小さく写っていることからMH17から見ると右下の低い位置を飛行していたということになります。
映像を提供したビルト氏によると、攻撃は最初に機銃でコクピットを破壊、次に2発のミサイル攻撃で撃墜されたと主張しているそうです。つまり距離~700mあまりから赤外線誘導ミサイルR-73が発射されたということになります。R-73の射程、特に最短有効距離を調べたところ『300m~』ということで、動作自体は得に支障はなかったと思われます。
また衛星写真に写ったMH17便の像には機体にペイントされた「Malaysia」というロゴのような形状が確認できました。
ということで『写真は本物』と見てしまいそうなのですが、既にロシアのインターネットを始め多くの議論起こっており、捏造であるという疑いが強いとされています。理由としてグーグル・アースで公開されている雲の形状が一部一致するというものです。
こちらが実際に調べたものです。左がグーグル・アースの画像(2012年8月28日のもの)、そして右が今回の画像です。確かに同じエリアで同じ形をした雲が確認できました。
また、ジョージ・ビルト氏もしくはロシア技師連盟の報告によると戦闘機はMig-29としており、軍事に知識のある人ならば誰でも分かるSu-27ではないとしています。
そして決定的なのは映像が撮影された時間です。画像の下部にはUTC 1:19:47(協定世界時 1時19分47秒)と記されています。しかし、オランダの安全委員会によるとフライトデータから協定世界時 13時20分頃に墜落したとされており、時間としては12時間あまりの差が生じています。
衛星写真の専門家が見れば捏造かどうかは直ぐに分かりそうな感じもするのですが、一体誰がどのような意図でこのような写真を作ったのか。あまり深く考えなくても大体の予想はつきそうです。
事実であればウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空17便の有力な情報となるのですが、本当に捏造されたものではないのでしょうか。
▼7406×5000ピクセル(1.93MB)
こちらが今回提供された動画の静止画とされる画像です。左下にSu-27もしくはその派生型と思われる戦闘機、そして直線上にMH17便とされる旅客機が写し出されています。戦闘機からは胴体に近い左翼付近からミサイルのようなものが飛行する跡が確認できます。
旅客機と戦闘機の距離を簡単に測ったところ、MH17と比較し11機分離れていたことが分かりました。墜落したMH17はボーイング777-2H6/ER(777-200)で全長約60.9m。つまり約670m前後離れていることになります。また画像からボーイング777とSu-27のサイズを比較したところSu-27が小さく写っていることからMH17から見ると右下の低い位置を飛行していたということになります。
映像を提供したビルト氏によると、攻撃は最初に機銃でコクピットを破壊、次に2発のミサイル攻撃で撃墜されたと主張しているそうです。つまり距離~700mあまりから赤外線誘導ミサイルR-73が発射されたということになります。R-73の射程、特に最短有効距離を調べたところ『300m~』ということで、動作自体は得に支障はなかったと思われます。
また衛星写真に写ったMH17便の像には機体にペイントされた「Malaysia」というロゴのような形状が確認できました。
ということで『写真は本物』と見てしまいそうなのですが、既にロシアのインターネットを始め多くの議論起こっており、捏造であるという疑いが強いとされています。理由としてグーグル・アースで公開されている雲の形状が一部一致するというものです。
こちらが実際に調べたものです。左がグーグル・アースの画像(2012年8月28日のもの)、そして右が今回の画像です。確かに同じエリアで同じ形をした雲が確認できました。
また、ジョージ・ビルト氏もしくはロシア技師連盟の報告によると戦闘機はMig-29としており、軍事に知識のある人ならば誰でも分かるSu-27ではないとしています。
そして決定的なのは映像が撮影された時間です。画像の下部にはUTC 1:19:47(協定世界時 1時19分47秒)と記されています。しかし、オランダの安全委員会によるとフライトデータから協定世界時 13時20分頃に墜落したとされており、時間としては12時間あまりの差が生じています。
衛星写真の専門家が見れば捏造かどうかは直ぐに分かりそうな感じもするのですが、一体誰がどのような意図でこのような写真を作ったのか。あまり深く考えなくても大体の予想はつきそうです。