自作オーディオセレクター_5

前回に引き続き今回はアルミケースの穴あけから配線、オーディオセレクターの完成まで紹介していきます。

自作痛板乗りたる者、オーディオセレクターの1つ作れないはずがない!」ということで始めてしまった初めての電子工作。今回は完成まで一通り紹介していきます。

使用している部品、パーツは前編に記載されています。
電子工作知識ゼロが作る、自作オーディオセレクター 前編

まずステレオジャックとロータリースイッチをどのように配置するのか、私の場合はロータリースイッチ側を表、ステレオジャック(入出力)は全て背面に作っていくことにしました。

下書き

▼本来は5つ穴を開ける必要があるのですが勘違いからステレオジャックを4つしか購入しなかったので3入力1出力として4つ穴を作ります。それぞれの間隔は2.5cmです。ケースは保護シールで覆われています。
ステレオジャック

▼ロータリースイッチには回転しないようするための爪がついており、小さい穴を開ける必要があります。今回はこの穴も開けることにします。
ロータリースイッチ

穴あけ

▼電動ドリルで穴を開けていきます(3mmくらい)
穴あけ_1
ここであることに気づきました。この後さらに大きい5mm前後の穴をドリルで開けたのですが、穴を削っているのではなく押し広げていたことが判明しました。原因はドリルビット。実はかなり古いもので「西ドイツの技術力で作られた・・・」などと日本語で書かれているものでした。

西ドイツ、現代のアルミに負ける!↓
穴あけ_2

▼テーパーリーマーが入る穴の大きさになったらはやめにこちらを使用して穴を広げていったほうが良いです。右下は穴が大きくならないようセロテープで目印を付けたもの。
テーパーリーマー
初めてテーパーリーマーを使ったのですが、メリメリ削れていきます。しかしバリのようなものは取れませんでした。

▼100円ショップで買った砥石を電動ドリルに取り付けバリを取っていきます。
砥石_1

▼「西ドイツ」が現代に残したバリは綺麗に取り除けました。(一番右の上側が磨いたものになります)
砥石_2

▼ロータリースイッチ側も穴を開け磨いていきます。
砥石_3

配線

続いては難関の配線です。購入したパーツには説明書というものは一切なく、どれとどれをつなげればよいのか一般の人はわかりません。参考になったウェブサイトはこちら。

モニターセレクターの自作2 | Harmonic-Sound~DTMや写真についての情報ブログ~
 
記事の中ほどにロータリースイッチ端子とステレオジャック端子の接続先が図で示されています。またステレオジャック側にも「T」「R」「S」があるらしく、調べたところ長さと色分けで見分けることができるようです。

MJ-073H 端子
これをリンク先の図で示されたとおりハンダ付けしていきます。具体的にはロータリースイッチの「T」「R」「S」はヘッドフォンに出力するステレオジャック「T」「R」「S」に接続します。続いて入力『1』にするステレオジャック「T」「R」「S」はロータリースイッチの『in1T、in1R、in1S』、入力『2』にするステレオジャック「T」「R」「S」には『in2T、in2R、in2S』と接続していきます。

▼ハンダ付け終了
配線_1

▼端子がケースに触れそうな場合絶縁テープを付けたほうがよいそうです。これが終わったらネジを締め、ツマミをとりつけ、ケースの保護シールを剥がして完成です。
絶縁

完成品

自作オーディオセレクター_2

自作オーディオセレクター_3
写真を撮りながらということもあり完成まで5時間~6時間ほどかかってしまいました。とは言え、電子工作(と言えるのかはわかりませんが)の初作品としてはなかなかのできになったと思います。↓ここ以外は…。

自作オーディオセレクター_4
ツマミの部分なのですが、写真のように浮いてしまっています。ツマミにもいくつかサイズがあり今回はケースの高さの関係でこのサイズのものを購入しました。解決するにはもっと深く刺さるものがよいのか、それともケース自体を大きくして大きいツマミ(深さがあるため)を取り付けるということになるのでしょうか。ちょっとよくわかりません。

さて、実際に使用した結果なのですがノイズはないのは当然として音質の劣化なども特に感じませんでした。ちなみに入出力を逆に使用すると1つの音源から出力別に音を出すことができます。これは電気屋のヘッドホン視聴コーナーにおいていあるような『切替器』と同じです。

オーディオセレクターを利用している人はそう多くないと思うのですが同じような機器が必要になった場合、安い市販のものではなく自作で作られることをオススメします。