中国国防部

海軍力の増強の一環として進められているのは、中国初の空母「遼寧」の母港となる海軍基地の拠点です。この基地建設に大規模な立ち退きが行われたのですが、中国国防部は「住民らは進んで立ち退いた」などと発表しているそうです。

中国メディア、京華時報の報道によると中国国防部が空母の母港となる海軍基地の建設について、建設予定地となるエリアの村民ら3675人が「進んで立ち退いた」などと感動を交え発表したとし、中国でも大変な話題を集めているといいます。

中国国防部「空母基地建設に住民3675人が“進んで”立ち退き」...:レコードチャイナ

発表された資料によると、基地建設の責任者という李文という人物で彼によると6つの村3675人に対し集団立ち退きが行われ、合わせて墓も4000基あまりが移転したといいます。また漁業で使用する500隻あまりの船を解体し、港を変えたなどとしているそうです。これについて李文氏は期日までに進んで立ち退いたなどと感動を交え当時の様子が書かれていたとのことです。

この報道に対し中国のネットでは3万件あまりのコメントが寄せられたものの、その大半は“分かりやすい嘘”と当局の対応に対し皮肉を交えた物だったといいます。

「自ら進んで立ち退き?極悪非道な米帝よ見たか。中国人の愛国心を」 
「立ち退かないわけにいかないだろうが」 
「この状況で『望まない』なんて存在しない。お前らも知ってるだろ」 
「銃を突きつけられて拒否できると思う?」 

▼中国初の空母遼寧
遼寧

中国の空母「遼寧」の母港はどこに建設されるのかという点について、2013年2月に中国山東省の青島に建設されたとされていました。この基地は過去4年の歳月をかけ建設された海軍基地とされているのですが、記事では「付近に」などとされているので、場所は青島であることは間違いなさそうです。