
世界で製造されるロケットはいくつも種類がありますが、その中でもロシア製エンジンはアメリカで使用されるなど優秀なものが多く存在しています。今回は人類の宇宙開発を支えるといいても過言ではないロシア製ロケットエンジンの博物館内部を紹介していきます。
世界有数のロケット打ち上げ大国『ロシア』。これを支えたのは最も重要なパーツとなるロケットエンジンの開発です。
ロシア製ロケットエンジンについてはあまり知られていないこととして、アメリカが軍事偵察衛星の打ち上げに使用しているアトラスロケットの第一段として使用している他にも、11月に墜落したアンタレスロケットにも旧ソ連製のロケットエンジンが使用されています。
今回はこのようなエンジンが多数展示されている博物館「ロシアのロケットエンジン」を紹介します。
Открытый космос Зеленого кота - Где делают самые лучшие ракетные двигатели в мире

ракетные двигатели России(ロシアのロケットエンジン)と書かれた建物。ロスコスモスのロゴがあることから国が管理している施設のようです。

詳細は不明ながら、旧ソ連時代に開発された初期のものと思われます。右の男性は館長のようです。

RD-100。これはR-1とも呼ばれているで、第二次世界大戦中にドイツが開発した世界初の弾道ミサイルV-2(報復兵器第2号)に搭載されていた同じものです。
第二次世界大戦末にかけソ連とアメリカはドイツからロケット技術を得ようとV2ロケットと技術者達の獲得競争を行っていたのは有名な話で、世界ではじめて宇宙から地球の写真を撮影したのは同じくV2ロケットを改良したものを飛ばしたアメリカになります。
ちなみに、ソ連に渡ったドイツのロケット技術者たちは技術、知識をソ連に与えた後1950年代には帰国させられています。

推力51TFというロケットエンジン。

球形の燃焼室内の不完全燃焼を解消するために開発されたチャンバー。

ソユーズシリーズに搭載されているRD-107の改良型RD-108。RD-107は1954年~57年に設計されたもので4つの燃焼室があるものの、これが1つのエンジンになります。斜めに付いているエンジンは姿勢制御を行うものです(通常は真下に向いてます)。

1960年~70年に開発されたRD-270。ソ連が月面有人着陸を目指すため開発されたものの70年12月31日搭載予定のロケットが開発中止になったことからこのエンジンの開発も中止されています。このように1つの燃焼室をもつエンジンとしてはロシア(ソ連)が開発した中では最大の出力があるとのことです。

RD-171。極めて強力な推力を発生させるもので2011年段階でこのエンジンを超える液体燃料ロケットは存在していませんでした。元はRD-170と呼ばれるで、これはソ連版スペースシャトルとも言われるブランの打ち上げに使用されていました。

RD-170(RD-171)を元に開発された複数のエンジン。

ロシアが開発している最新のロケットエンジンの1つRD-191。このエンジンは今年打ち上げられた最新のアンガラロケットシリーズの第一段に使用されています。
真空中での推力は2,090kN(真空中比推力337秒)で、比較として日本のH-IIAロケットのメインエンジンH-IIA/Bが1,098 kN(真空中比推力440秒)となっています。

ロシアのロケットエンジンにはこれまで開発されたほぼ全てのロケットエンジンが展示されているようです。ちなみに一般人が見学できるのかは不明です。
ロシア製ロケットエンジンについてはあまり知られていないこととして、アメリカが軍事偵察衛星の打ち上げに使用しているアトラスロケットの第一段として使用している他にも、11月に墜落したアンタレスロケットにも旧ソ連製のロケットエンジンが使用されています。
今回はこのようなエンジンが多数展示されている博物館「ロシアのロケットエンジン」を紹介します。
Открытый космос Зеленого кота - Где делают самые лучшие ракетные двигатели в мире

ракетные двигатели России(ロシアのロケットエンジン)と書かれた建物。ロスコスモスのロゴがあることから国が管理している施設のようです。

詳細は不明ながら、旧ソ連時代に開発された初期のものと思われます。右の男性は館長のようです。

RD-100。これはR-1とも呼ばれているで、第二次世界大戦中にドイツが開発した世界初の弾道ミサイルV-2(報復兵器第2号)に搭載されていた同じものです。
第二次世界大戦末にかけソ連とアメリカはドイツからロケット技術を得ようとV2ロケットと技術者達の獲得競争を行っていたのは有名な話で、世界ではじめて宇宙から地球の写真を撮影したのは同じくV2ロケットを改良したものを飛ばしたアメリカになります。
ちなみに、ソ連に渡ったドイツのロケット技術者たちは技術、知識をソ連に与えた後1950年代には帰国させられています。

推力51TFというロケットエンジン。

球形の燃焼室内の不完全燃焼を解消するために開発されたチャンバー。

ソユーズシリーズに搭載されているRD-107の改良型RD-108。RD-107は1954年~57年に設計されたもので4つの燃焼室があるものの、これが1つのエンジンになります。斜めに付いているエンジンは姿勢制御を行うものです(通常は真下に向いてます)。

1960年~70年に開発されたRD-270。ソ連が月面有人着陸を目指すため開発されたものの70年12月31日搭載予定のロケットが開発中止になったことからこのエンジンの開発も中止されています。このように1つの燃焼室をもつエンジンとしてはロシア(ソ連)が開発した中では最大の出力があるとのことです。

RD-171。極めて強力な推力を発生させるもので2011年段階でこのエンジンを超える液体燃料ロケットは存在していませんでした。元はRD-170と呼ばれるで、これはソ連版スペースシャトルとも言われるブランの打ち上げに使用されていました。

RD-170(RD-171)を元に開発された複数のエンジン。

ロシアが開発している最新のロケットエンジンの1つRD-191。このエンジンは今年打ち上げられた最新のアンガラロケットシリーズの第一段に使用されています。
真空中での推力は2,090kN(真空中比推力337秒)で、比較として日本のH-IIAロケットのメインエンジンH-IIA/Bが1,098 kN(真空中比推力440秒)となっています。

ロシアのロケットエンジンにはこれまで開発されたほぼ全てのロケットエンジンが展示されているようです。ちなみに一般人が見学できるのかは不明です。