マンハッタン

街中に捨てられる食品ゴミ。実はこれら食べ物の多くを片付けているのは鳥といった比較的大型の虫や鳥ではなくもっともっと小さいアリ達であるという研究結果が報告されています。

アメリカでゴミのポイ捨てについてノースカロライナ大学の研究者が行った研究によると、捨てられた食品ゴミを多く処理しているのはアリ達であるという研究結果を発表しています。

都会のアリは優秀な掃除屋だ:研究結果 « WIRED.jp

これは車からゴミが多く捨てられる傾向がある道路の中央分離帯で行った実験(場所はマンハッタン)で、ここに1つは金網で囲い鳥達がもっていけないように、もう一つは半分を金網で多いどのような動物でも持っていけるように実験装置を設置しました。それぞれにはパンとソーセージ、ポテトチップス等が入っています。 

蟻の食品消費_2

後日どちらの食品が減っているのか調べてみたところ、両者はほぼ同じ量が消えていたことが明らかになりました。またもっと多様な虫がいると思われる公園で同じ実験をおこなったものの、中央分離帯と比べ1/3~1/2ほどしか消費されていないことが分かったとのことです。

蟻の食品消費_1

研究チームによると中央分離帯に生息していたアリはアメリカのほぼ全ての都市部で生息している「ペイヴメント・アント」(舗装アリ)などと呼ばれる種です。今回の実験から1ブロック中央分離帯面積あたり年間300~500本相当のホッドドックを消費している計算になるとしています。

実はこのような昆虫による食品の消費は実は重要だとしており、仮に昆虫がいなければより大型のネズミが現れる可能性があるとしており、伝染病などを媒介させる動物を減らすためには人間には比較的無害な生物(例えばアリなど)を増やすことが解決案の1つになるとも話しています。