香港国際マラソン

先日行なわれた香港最大のマラソン大会で大気汚染や湿度などの関係で次々と参加者が倒れこみ1100人以上が死傷していたと報じられています。

香港メディア・鳳凰網によると、今月25日開催された香港マラソンこと「第19回スタンダード・チャータード香港国際マラソン2015」で死者1名を含む1100名以上が負傷する大会になっていたと報じています。

香港国際マラソンで1人死亡、1100人以上がけがや体調不良で手...:レコードチャイナ

記事によると、今年の香港マラソンには延べ73,000人が参加したそうなのですが、気温17度で湿度が84%とマラソンをするにはあまり良くない天候のもと開催されました。また、この日の大気汚染指数も高かったこともありレース途中で転倒し怪我を負う人や筋肉の痙攣を訴える人、中には路上で意識を失う人が続出、うち40人が病院に搬送されたとのことです。
また今年初参加したという24歳の男性はゴールの手前数百メートルの地点で倒れその後病院に運ばれたものの翌日死亡が確認されました。レースに参加した49歳の男性も意識不明の重体だとしています。

今年の香港マラソンは高い湿度の日を避けるため例年よりひと月早く開催していました。
今回の負傷者が相次いだことについて香港の医師は、1月は比較的涼しくマラソンに適した日が多いものの25日は湿度が高かったと述べた上で、湿度が高いとランナーの発汗量が多くなり、筋肉の痙攣やめまいを発生させる確率が高くなるとしています。また大気汚染物質を吸い込むことで肺が刺激され心臓病を発症する危険性が高まるとのことです。


中国では昨年10月、天津国際マラソンが開催されたもののこの時も大気汚染物質が濃い中で開催されています。組織委員会は大気汚染の状況から中止も考慮したと述べているものの、「人的、物的、財政的側面を考慮した結果、開催するほかない」などと意味不明な開催理由を話しており医療スタッフを増員した上で対応していたといいます。
このマラソンでは視界が100m先も霞んで見えないレベルの大気汚染で、ネットユーザーからは「ゴールするには土地勘がいるだろう」などと皮肉交じりのコメントが多く寄せられていたといいます。