ダムの解体

発電や治水、利水を主な目的として築かれたダムについてアメリカではここ最近撤去する動きが広がっているそうです。

昨年、独立戦争初期に造られたホワイト・クレー・クリークダムが撤去された。米国デラウェア州としては初の撤去となったが、米国全体を見ればこれはほんの一例にすぎない。1月27日、環境保護団体アメリカン・リバーズは、2014年だけで72基のダム(堰堤を含む)が解体あるいは爆破され、西はカリフォルニア州から東はペンシルベニア州まで合計1200キロ近い河川が元の姿に戻ったと発表した。

NATIONAL GEOGRAPHIC
日本では「ダムの撤去が行われた」などと見聞きしたことほどんとないのですが、ここ最近アメリカでは全米で広く受け入れられるようになったそうです。

記事によると、ダムを撤去するという考え方が主流になったのはここ最近のこと。過去20年で撤去されたダムは865基で水害、灌漑、また水力発電や過去に小麦の製粉などに利用していたもので、いずれも高さが低いダムがほとんどのことです。



しかし、川に生息する魚にとってはダムはサイズの大小に関係なく影響を与えていることが知られており、そういったこともありダムの撤去による下流の住民に被害を及ぼさないかなど影響を考えたうえで撤去が進められているそうです。

アメリカでは高さ1.8m以上のダムが8万基あまり、それよりか低いダムが数万基あり前内務長官によると「独立宣言の署名以来、平均で1日に1基のダムが建設されてきた」とダムの多さを述べています。
ダムの中には200年以上前に作られたものがあり歴史的建造物の場合は調査を行い保存、部分的保存など撤去の有無の判断が行われているとのことです。