
哺乳類を含む大半の生き物は地上を移動する際、体と首の動きは一致していますよね。しかし、ハトやニワトリは一歩踏み出すごとに首をカクカクと前に動かしています。いったいなぜあのような歩行になっているのでしょうか。
鳩がホットドックの残りを追ってよたよたと歩くとき頭を素早く前後に動かすのは、ひっくり返らないようにするためだろうと、とわたしは考えていた。しかし実際のところはバランス感覚の問題ではなく、周りの世界をその目で見るために必要な動作らしい。身近な鳥類としてハトやニワトリ、カラスがいますが、これらが他の鳥類と異なるのは歩行の際に独特の動きをする首です。一体どういう理由からあのような動きをしているのか皆さん考えたことがあると思うのですが、モノを見るのに有効な動きであるためあのような歩行を行っているそうです。
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歩行時に首が激しく動いているものの、実は一瞬“止まっている”時間があるといいます。この止まっている時間というのは体は前進しているものの首は後ろ方向に動いているように見える時間で、この時首は地面の動きに対し同期、つまり静止しているためあのようなカクカクとした動きに見えるといいます。
ハトついては通常歩行の際、地面と首が静止しているのはわずか20ミリ秒程度なのですが、この時間で視野に入るものを的確に捉えているといいます。
私達哺乳類は移動している際、注目しているモノに対し首と目を動かし素早く焦点を合わせ追っているもののハトやニワトリの場合は哺乳類よりも首が柔軟で長いため首を動かした歩行を行ったほうが効率的に視野に収めることができるそうです。
もちろん鳥類も人間と同じような首の動きはできるそうなのですが、本能的にこのような動きをするそうでハトに至っては生後24時間以内に現れることがわかっているそうです。
一方でより大型のツルやダチョウ、より小型のスズメやムクドリは首は動かしていないように見えます。理由は分かっていないそうなのですが、もしかしたら首の長さや柔軟性、捕食者がどのような動物になるかによって関連があるのかもしれませんね。