RLV-TD

インドが今年にも打ち上げを目指しているのはインド宇宙研究機関が開発しているスペースプレーンの試作機です。これはスペースシャトルやX-37Bと同じように最終的には地上へ着陸できるような形状になっているとのことです。

インドのThe New Indian Expressは2月27日、インド宇宙研究機関(ISRO)が開発している再使用型宇宙往還機の試験機「RLV-TD」が、今年半ばにも打ち上げられるだろうと報じた。

これは、ISROのA. S. Kiran Kumar総裁が明らかにしたもので、同紙の取材に対して「試験飛行は今年の上半期の終わりか、あるいは下半期の初めごろに行う予定です。作業は順調に進んでいます」と語ったという。Kumar氏は今年1月に、ISROの総裁に就任したばかりである。

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インドが開発を目指しているのは将来的には滑走路から飛び立ち宇宙から再び地上へ着陸するという再使用型宇宙往還機です。今年にも試験が行われるという「RLV-TD」は翼長は約1mサイズで総重量3トンの固体ロケットにより垂直方向に地上70kmまで打ち上げ、極超音速での滑空といった一連の試験が行われるとのことです。

この機体は日本のJAXAにあたるインド宇宙研究機関(ISRO)が現在開発中のAvatarと呼ばれる再利用可能なスペースプレーンのスケールモデルとなっています。

▼滑走路から宇宙を目指すスペースプレーン『Avatar』
Avatar

RLV-TDの打ち上げは一般的なロケットの先端に取り付ける形で打ち上げられるものの、Avatar本体は2段式のスペースプレーンになっておりこれが宇宙で分離し2段目のみを再加速できる形状になっています。Avatarの後部にあたる1段目には翼がついた形状で2段目は通常の筒状で衛星等や宇宙船を搭載できる構造で切り離された1段目はそのまま滑空し滑走路へ帰還できるようになっているようです。

ISROによると宇宙船タイプのAvatar1号機の打ち上げは2025年に行うことを目標としており、低コストの衛星打ち上げのほか宇宙旅行も狙った設計になっています。