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普段の人の移動についてその大半は道路と鉄道が占めているのですが、その上で有料の公共交通を無料化した場合、社会にはどのような影響を与えるのでしょうか。

「移動」は健康や教育と同じように、ひとつの権利ではないのか。なぜ公的資金で公共交通を無料にして利用者を増やし、環境汚染と交通事故を減らさないのか。これは、世界のさまざまな場所ですでに起きていることだ。

WIRED.jp
人類社会になくてはならない移動手段の一つとして公共交通があります。日本国内ではそのほとんどが有料なのですが、かつて試験的に無料化し実験を行った地域が世界には存在しているそうです。

記事によると、1970年代から公共交通無料化案というものが試験的に実験されており、イタリアのローマやアメリカの3都市で行われた例が掲載されています。しかし、この2カ国においては想定されていた自家用車通勤の人は変わらず車通勤を行い利用した人物というのは徒歩や自転車、暇な子どもたちだったといいます。

一方成功例は数多く報告されており、アメリカ、ドイツ、ベルギー、中国、シンガポールなどあり、いずれも数倍から10倍ほど乗車率が増加しました。具体的にどのようにして無料化が成功したのかは書かれてはないのですが、目標とした効果がみられたとしています。


もちろん都市部での無料化は道路の渋滞が減るという見た目にわかる効果が得られると思わるものの、人口が少ない地方では平日の日中、夜間は一両に10人も乗らず電車が動いており、まさに「空気を運んでいる」状態になっています。引用先では「交通事故が・・・」「環境が・・・」と無料化のメリットを挙げていますが、まずは10分も待たないうちに電車やバスが来る地域ではなく他の公共交通がない極めて移動が不便な集落にこそ無料の公共交通が必要とされていると思います。