ARM

NASAが計画している今後の宇宙開発として小惑星捕獲、及び有人探査というものを発表していました。最近この計画が一部変更され小惑星捕獲から1つの岩石を採取し持ち帰ることになったようです。

3月25日、NASAは小惑星再配置ミッション「Asteroid Redirect Mission(ARM)」の計画変更を発表した。小惑星全体を月軌道に運ぶ従来の計画をあらため、無人宇宙船でその一部を採取し、月軌道に運ぶという。

ロバート・ライトフットNASA副長官は、「宇宙船には、採取するサンプルを吟味するための一連のセンサーを搭載する予定です」と述べた。

ナショナルジオグラフィック
具体的にどのような計画の変更が行われたのか動画で紹介します。

▼2013年案


▼2015年案


違いは一目瞭然です。動画には映しだされていませんが当初の計画では宇宙空間に浮かぶ自動車サイズの小惑星を捕獲し月軌道へ持ち帰るという案から、小惑星に着陸し表面の岩石を採取し月軌道へ持ち帰る案に変更されました。

また今後の計画の日程も変更されておりNASAが想定している岩石の採取地はイトカワ、ベンヌ、2008 EV5など複数あり、現在は「2008 EV5」が最有力としています。岩石を採取する無人機の打ち上げは2020年12月、その後2年かけ小惑星へ向かい最大4m程度の岩石を採取し2025年頃に月軌道へ輸送されます。
その後地球から有人宇宙船を打ち上げ宇宙飛行士による試料の収集が行われ地球へその一部が持ち帰られます。

小惑星のサンプルを持ち帰る計画としては日本のはやぶさ2があるのですが、こちらは2020年に地球へ帰還することとなっており、計画ではアメリカよりも5年早く小惑星サンプルを得ることができる予定です。

2008 EV5

2008年3月4日、アメリカの天文学者が発見した地球近傍小惑星の一つ。直径はおよそ400mで6角形に近い形をしている小惑星です。

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