中国の制服

日本では学校に来ていく制服といえば学生服(学ラン)とブレザーが一般的ですよね。しかし、中国ではジャージーが制服になっている学校が数多く存在しています。今回は何故ジャージーが制服なのか中国独特ともいえる事情を紹介していきます。

日本や韓国、台湾など形は異なるもののよく似た制服が採用されています。しかし、中国では日本では部活や体育で使用する体操服のようなジャージーが制服となっています。一体なぜジャージーになっているのか興味深いことが書かれた記事が投稿されています。

日本との教育の違い(1/3)=「韓国風の制服」が保護者から反...:レコードチャイナ

記事によると、過去南京市の中学校で児童から制服について意見を聞いた結果、ジャージーではなく制服が良いという声が多く集まり学校側は日本ではなく韓国風の制服を採用するという話が持ち上がったといいます。この話はこの中学校に瞬く間に広まり学校側の判断に学生たちも期待を込めて日夜話題を集めていたといいます。しかし、これに反対したのは保護者たちです。

子供らから制服の件を聞いた親たちは学校側に現在のジャージーのままにするようクレームが寄せられていたといいます。そのクレームとは「綺麗な制服は子どもたちの異性に対する感情を刺激する」とか「恋愛に走ってしまい勉学がおろそかになる。子どもたちを人に会うのも恥ずかしいような元の制服に戻すべきだ」というものです。
結局学校側は親らの反対の声に屈する形となり今までどおりのジャージーを着ることになったそうです。

▼中国における一般的な制服
中国の制服_1

中国の制服導入計画

しかし、中国の若い人はジャージーの制服を嫌っているようで過去国内で行った調査では7割以上がジャージーは好きではないと答えていたようです。
その上で、少ないながら制服を変えようと導入を進めている学校もこれまでいくつか確認されており、 2014年河南省にある鄭州市の高校では生徒にデザインを決めてもらい生徒、教師、保護者らの投票で制服を採用するというコンペが行われました。決まった制服のデザインは日韓台のような制服デザインになっており、生徒や親の判断で着ることができる(つまりジャージーでもよい)とされたものの、全生徒360人中300人が購入したとされています。

▼採用された制服デザイン
中国の制服

ちなみに、生徒がデザインした制服を選ぶという方法は過去にも何度か行われているそうなのですが、湖南省武漢市にある華中師範大第一付属中が2013年に行ったデザイン候補では、最終候補として残った4つのデザインが何故か日本のアニメやゲームに出てくるものと酷似しており別の意味で話題になっていたことがあります。(参考)