
宇宙空間で長期間人間が滞在できる宇宙ステーション。現在国際宇宙ステーションがあるのですが実は1960年代に人は行かなかったものの世界初の有人宇宙ステーションになるはずだったものが打ち上げられていたのはご存知でしょうか。
画像のロケット打上げ風景、一見すると「Delta IV」重量級ロケットと似ているが、実は1966年に行われた「Titan IIIC」ロケットの打上げの模様を撮影したものとなる。記事によると1966年、米空軍が開発し打ち上げを行ったのは「有人軌道実験モジュール(MOL)」と呼ばれるものです。有人軌道実験モジュールとその呼び名はまるで宇宙で科学実験を行う有人ステーションのようですが実際は軍事目的の偵察用を行うものです。
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打ち上げられたロケットには先端に無人のジェミニ宇宙船と後部にカメラ(モックアップとされる)を積んだとモジュールを繋ぎ打ち上げが行われました。しかし、打ち上げの前後に「有人での偵察活動を行う必要がない」と判断され先端の宇宙船部分はそのまま地球に帰還しました。
▼MOLを搭載したTitan IIIC


Photo:NASA
▼MOLのミッションモジュール

MOLが打ち上げられたのは1966年の打ち上げが最初で最後になり計画については無人軍事衛星の性能が向上したとの理由で廃棄となったそうです。
パッと見た感じではここで有人による軍事偵察は中止になったと考えられそうなのですが、実際はそうではないとされており、アメリカ初の宇宙ステーション『スカイラブ』には地上偵察用の光学望遠鏡が搭載されていたなどという話もあります。ちなみに、その後登場したスペースシャトルについても軍事的なミッションを行えるよう極秘衛星打ち上げ計画に対応できるよう設計された機体であることが明らかになっています。
一方、1971年4月月に米のライバルであり敵国ソ連は世界初の有人宇宙ステーション「サリュート1号」を軌道に載せることに成功し、同年6月7日にドッキングが行われ有人宇宙ステーションとして稼働させています。ただ打ち上げられたサリュート7基のうち2.3.5.6.7号は何れも軍事目的のものであり、ステーションには地上偵察用の光学望遠鏡の他、自衛用の23mm機関砲が搭載されていました。
