人民警察

近年、中国で多発しているのは道で倒れている人を助けたところ、何故か加害者と間違われ高額な治療などを請求されることです。今回中国の中学生がこの問題に見舞われる出来事が発生したと報じられています。

2015年4月23日、安徽省の女子中学生が路上で倒れていた老人を助けたところ、逆に加害者だと誤解された。警察の調査で身の潔白が証明された女子中学生が、老人の退院時に1000元(約1万9000円)の見舞金を渡したことが話題になっている。安徽商報が伝えた。

Record China
中国メディアによると、出来事があったのは今月3日安徽省舒城県で張さんという70代の女性が中学生の乗っている電動自転車にはねられたと家族により通報がありました。このことは張さんが断言したことであり、その後通学している中学校に向かった中学生「何」さんは発見されたのですが両者には明確な食い違いが存在していました。

中学生によると、そもそも張さんにはぶつかっておらず道路に倒れてところに手を差し伸べただけで、その後老人が自分を掴み加害者であると主張をし始めたといいます。この騒ぎを聞いた張さんの家族もその後現場に訪れ完全に中学生による事故と思い込んでいたといいます。

その後、警察は食い違いを検証したところ目撃者の証言により全くの誤りであることが判明しました。警察によるとそもそも老人は「電動自転車にはねられた」と主張していたものの正しくは駐車していた電動バイクの前で転んだだけでその後「何」さんが手を差し伸べ助けていたことがわかったといいます。

この事実を知った張さん家族は何さんに謝罪したものの、何さんは治療費としてその1/10にあたる1000元(約1万9000円)を張さん手渡すことになったとのことです。もちろん張さん側は受け取りを拒んだものの、最終的にこれを受け入れたとしています。

中国メディアでは今回の出来事を「美談」などとしていますが、結局のところは老人に対する思いやりが面倒事に巻き込まれたという典型的な例に過ぎず、今後も「倒れた老人を助けてはいけない」という意識に拍車をかけているだけに過ぎない気がします。