プロトンM

ロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)によると、先日打ち上げたプロトンMロケットについて「衛星を切り離す直前に問題が発生し墜落した」などと発表しています。

ロシア国営「Sputnik」はリア-ノーヴォスチ通信の内容として、今月16日打ち上げられたメキシコの通信衛星MexSat-1を搭載したプロトンMについて、3段目に何らかの問題が発生し東シベリア南部に墜落したと報じているそうです。

「プロトンM」ロケット 飛行中に異常事態発生 / Sputnik 日本

記事によると、事故が発生したのはロケットは3段構成の「プロトンM/ブリーズM」で衛星分離の1分前に何らかの事故が発生し遠隔操作が行えなくなり墜落したと発表しています。
sorae.jpによると衛星分離は打ち上げから9時間13分後、日本時間では5月17日午前0時としているのですが、Sputnikはこの失敗を05月16日16時31分に投稿しています。また墜落までの確認と時間が早過ぎるこを考えると、打ち上げからおよそ11分後、3段目と4段目の切り離しに失敗しブリーズM及び衛星が墜落したと考えられます。



プロトンロケットシリーズはこれまで400回以上、そのうちプロトンMは2001年以降90回目の打ち上げ実績があります。プロトンMは約3ヶ月に1回のペースで打ち上げが行われており、失敗は今回を含め10回目。2006年に初めて打ち上げに失敗して以降は毎年1回から2回打ち上げに失敗しています。

重量物打ち上げロケットのプロトンM(Протон-М)は、元は水爆を打ち上げる大陸間弾道ミサイルとして設計されたUR-500ロケットが元になっています。現在はロケット本体の改良を行い宇宙ステーション『ミール』や国際宇宙ステーションモジュールの打ち上げ、各種探査機、通信衛星の打ち上げに使用されています。