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先日、火星の斜面には液体の水が今も流れているという、『水』の証拠を発見したなどとアメリカ航空宇宙局(NASA)が発表しました。しかし、地球のように雨が降らない火星ではこの水は一体どこからやってきたのでしょうか。

火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」に搭載された分光計「CRISM」という装置を使用し火星に水がある証拠を発見したNASA。これは極めて重大な発見なのですが、少なくとも地表に水たまりや川のようなものはなく、地球のように雨も降らない火星の山肌から液体の水が流れている証拠が見つかったのでしょうか。

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太陽系で液体が循環しているのは地球、衛星タイタン(と火星)のみ確認されています。地球では水が、衛星タイタインでは液体メタンやエタンが循環しています。これは理科で習った水循環といい蒸発、凝結、雲の形成 、降水、地表流、海、蒸発・・・を地球では何十億年も繰り返しています。
一方火星は、少なくとも 40億年前には地球と同じように大量の水が安定的に循環していたと考えられているものの、 その大半が現在は失われ姿を見ることはありません。

しかし火星では毎年暖かくなると重力を無視したかのように山肌(クレーターを含む)から液体の水が染み出すという現象が確認されその水源はどこにあるのかという疑問があります。 

NASAの説明によると現在考えられている説として「潮解」によるものだと説明しているそうです。潮解とは空気中の水分を取り込みで自発的に水溶液となる現象を指す言葉で、私達の身の回りには押入れに置く除湿剤(上に固形の物質があり下に水が貯まるようなもの)が潮解を使ったものだといいます。

▼潮解により水が集められる除湿剤

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私達が使う除湿剤には塩化カルシウムが用いられているのですが、火星では過塩素酸マグネシウムや過塩素酸ナトリウムが見つかっていることからこれによって潮解が発生し大気中の水分が集められ暖かくなったころに溶け出していると考えられているそうです。(ただし火星の場所ごとに水が供給されるメカニズムが異なるとも説明しています)


2008年5月25日に火星の北極に着陸した火星探査機フェニックスの探査ではロボット・アームで地表を掘ったところ僅か数センチ下から白い固まりが発見されこれはほぼ間違いなく水の氷だったと確認されています。また着陸地点は夜になると氷を含んだ霧に覆われ、雪のような結晶(ダイヤモンドダストのようなもの)が降ることも確認されていました。このことから地球とは若干異なるものの火星では水循環が今現在も存在していると研究チームは発表していたことがあります。