MERS

韓国経済に影響を及ぼしつつあるMERSについて、これまで言われていたウイルスの特徴とは異なる4つの現象が確認されていると中国メディアが報じています。

中国メディア「中国新聞網」はこれまで中東で確認されていたMERSの特徴について、韓国では4つの「新しい現象」がみられると報じています。

韓国、MERS感染で「新現象」=若年層への拡散、強い伝播力、...:レコードチャイナ

まずサウジアラビアで確認されていたMERSは高齢者が感染しやすいと言われていたものの、韓国では30代から40代の患者も多く確認されており、特別年齡は関係ないことが証明されつつあるとしています。ちなみに韓国では初期の感染拡大の時は50~70代の感染者が多かったものの現在は50歳未満が37.3%を占めているそうです。

次に感染力です。中東ではMERSの感染力が弱いとされていたものの韓国で最初の患者(68歳)は30人を感染させ、14番患者(35)は70人以上を感染させています。またMERS感染は「患者と2メートル以内で1時間以上の接触」という基準があるそうなのですがこれも正確とは言えず、サムスンソウル病院等では患者がいた病室やその外の病室にも広がっており、感染に必要とする時間についても距離の関係しているのか僅か10分未満の診察で感染した医師も存在しています。

また感染から発症するまでの潜伏期間は2.5~10日間、平均潜伏期間は5.2日とされていたものの韓国の場合は95%の患者について発症までに要した時間は約12日となっています。

これほど異なっているのは韓国では院内感染で広まったことと、医療体制、人口密度等にも関係があると考えられます。何れにしても発症した場合、通常の風邪よりもはるかに致死率は高いので「感染力が弱いから」などの過小評価は生命に大変な危機をもたらすことは頭に入れておきたいところです。