火力発電所

非常に厳しい二酸化炭素の排出削減目標がG7で首脳宣言されましたが、一方で要となる不安定な再生可能エネルギーについてこれを支えるには化石燃料を使った火力発電所が望ましいという案があるそうです。

蓄電池の開発も進んできてはいるが、電気を長いあいだ貯めておくことはできない。環境や状況に応じて、すばやく稼働・停止させることができ、不安定な再生可能エネルギーを補完できる「クリーンな火力発電所」。それがこれから挑戦すべきことだ。

WIRED.jp
引用先にも書かれているように先月行われたG7では日本を含む先進7カ国は2050年までに「CO2排出を最大70パーセントカットすること(正しくは2010年比での40~70%削減)」と「地球の気温上昇を摂氏2度以内に抑える」ことを目標とする首脳宣言が採択されました。

これを実現するには、特に電気を生産する発電所を化石燃料ではない再生可能エネルギーに置き換える必要があります。しかし、風力・太陽光・水力等は何れも安定して発電し続けられる電源ではなく、世界を見ても他の電力源(火力や原子力)を備えている国が多いといいます。

この再生可能エネルギーが抱える課題に目をつけているのはゼネラル・エレクトリック(GE)です。GEは課題解決は原子力ではなく化石燃料を使った発電所が望ましいとしているようで、最新の火力発電所はこれまで言われていた「停止させてはいいけない施設」というものではなく、柔軟に入り切り可能だといいます。また可動から最高出力までかかる時間は僅か30分。60%という高い発電効率(燃料の発熱量に対する発電出力)が特徴だといいます。
GEによるとこの最新の火力発電所は既に10基を受注しているといい、うち3基が日本に建設されるとのことです。

日本では複数の異なる発電所からそれぞれから一定の電源を確保する方針がとられています。これをどの様に組み合わせていくのか。クリーンな太陽光や風力が注目されがちですが、それを支える最新の火力発電技術についても目を向ける必要がありそうです。