イタリアの軽飛行機メーカー『Tecnam』が発表した新たな訓練機について、そのデザインが第二次世界大戦時ドイツが実戦投入した初期のジェット戦闘機と酷似していると話題となっています。
イタリアのTecnam(テクナム)が発表したのはジェット戦闘機の訓練機「P-Jet」です。この機体は今年の5月にコンセプトデザインが決定されたというものだといいます。
P-Jetは従来のジェット機としては珍しい単発ジェットエンジンをコックピットの後ろ側上部、つまり背負式に搭載するという珍しい設計になっているのですが、実は70年以上前にヨーロッパの空を飛んでいたハインケル He 162という初期のジェット戦闘機もそのような位置に配置され形状も酷似していると指摘されています。
He 162は当時のハインケル航空機製造会社唯一量産されたジェット機で同じく単発のジェットエンジンが背負式に搭載されていました。またP-Jetと同じく2枚の垂直尾翼が設けられていました。
He 162は第二次世界大戦時のドイツが1944年12月6日に初飛行を行なった一人乗りジェット戦闘機です。機体は「国民戦闘機」を意味するフォルクスイェーガーという愛称が付けられていました。
“国民戦闘機”と呼ばれていたように『グライダー程度しか操縦したことがない経験の浅いパイロットでも扱えるような戦闘機』として設計されたものの、完成したHe 162の操作性には問題があったとされ複雑で繊細な気くばりが必要とされていました。
一方でその飛行速度はきめて速く当時作られたジェット機の中では最速を記録しています(海面高度で890km/h、6,000mでは905km/h。参考として1945年4月製の零式艦上戦闘機五四型は最高速度572.3km/h)。その速度と大気が原因で機体が加熱され、試験飛行では接着剤が溶け出しパイロットが緊急脱出しなければならない事態に陥ったこともあったとされています。
He 162は全長9m、幅7.2m。エンジンはBMW製ターボジェットエンジンBMW 003を1基、30mmもしくは20mm機関砲を2門搭載していました。(参考)
P-Jetは従来のジェット機としては珍しい単発ジェットエンジンをコックピットの後ろ側上部、つまり背負式に搭載するという珍しい設計になっているのですが、実は70年以上前にヨーロッパの空を飛んでいたハインケル He 162という初期のジェット戦闘機もそのような位置に配置され形状も酷似していると指摘されています。
He 162は当時のハインケル航空機製造会社唯一量産されたジェット機で同じく単発のジェットエンジンが背負式に搭載されていました。またP-Jetと同じく2枚の垂直尾翼が設けられていました。
He 162
He 162は第二次世界大戦時のドイツが1944年12月6日に初飛行を行なった一人乗りジェット戦闘機です。機体は「国民戦闘機」を意味するフォルクスイェーガーという愛称が付けられていました。
“国民戦闘機”と呼ばれていたように『グライダー程度しか操縦したことがない経験の浅いパイロットでも扱えるような戦闘機』として設計されたものの、完成したHe 162の操作性には問題があったとされ複雑で繊細な気くばりが必要とされていました。
一方でその飛行速度はきめて速く当時作られたジェット機の中では最速を記録しています(海面高度で890km/h、6,000mでは905km/h。参考として1945年4月製の零式艦上戦闘機五四型は最高速度572.3km/h)。その速度と大気が原因で機体が加熱され、試験飛行では接着剤が溶け出しパイロットが緊急脱出しなければならない事態に陥ったこともあったとされています。
He 162は全長9m、幅7.2m。エンジンはBMW製ターボジェットエンジンBMW 003を1基、30mmもしくは20mm機関砲を2門搭載していました。(参考)