image_2

昨年国際宇宙ステーションに運ばれたのは作物栽培実験用キットです。主に食用の野菜を作る装置なのですが、今月装置で作られた野菜が食用として食べられることになりました。

BusinessNewslineによると、今月6日NASAが行なっている研究で生産された野菜を食べるプロジェクトが今月10日に行うと報じています。

NASA: 国際宇宙ステーション内で栽培したレタスを乗員の食料として提供へ - BusinessNewsline

国際宇宙ステーションではかなり昔から植物の研究が行われているのですが、宇宙飛行士が食べる『食用の野菜
』については2014年、NASAの宇宙野菜栽培プロジェクト「VEGGIE」によりはじめて機材が搬入されました。今回食べられる野菜は搬入された作物栽培実験用キット「Veg-01」で生産された野菜(アウトレジャースというレタス)で、収穫後洗浄したのち実際に滞在中の宇宙飛行士の食事として出されるそうです。

「Veg-01」では他にも短期間で作られ加工を必要としないラディッシュや豆類、トマトも生産される可能性があるといわれています。



VEGGIEプロジェクトは単純に食用の野菜を育て食べるという以外にも様々な利点があるとして研究されています。
まず食糧を宇宙に打ち上げるコストです。2013年の段階で1ポンド、およそ450gの質量を宇宙に打ち上げるのにかかる費用はおよそ100万円とされ、野菜等は現地つまり国際宇宙ステーション等で生産したほうがよいととも言われてます。

また、宇宙飛行士の食の問題があります。国際宇宙ステーションに運び込まれる宇宙食は安全に調理でき長期保存が可能など複数安全基準が設けられており、そもそも新鮮な野菜というのは口にすることはできません。さらに宇宙食は宇宙飛行士の精神面をリフレッシュする効果もあることから宇宙飛行士も宇宙食のバラエティーを増やすことを強く要望しています。

さらに植物を育ているという作業が宇宙飛行士の気分向上、気落ちの防止、社会性向上、肉体的・精神的疲労回復など心をケアする効果も確認されています。