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現在、核融合反応を起こす方法についてはタイプがあるのですが、マサチューセッツ工科大学の研究チームはトカマク型をコンパクトにした新型の反応器を考案しているとのことです。

「石油は40年で枯渇する」というのと同じくらいまことしやかに語られる「核融合炉は30年で完成する」という"格言"があります。なかなか完成しない核融合炉ですが、MITの科学者が10年以内に実用化できる新しい反応器「ARC」を考案しました。

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MITの科学者チームが考案したのは「affordable(安価)」「robust(頑丈)」「compact(コンパクト)」の頭文字から名付けられたARCという核融合反応器です。

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形状は真空内の容器内部に1億度に近い超高温のプラズマを磁場により閉じ込める『トカマク型』の派生型です。主な変更点は磁場を発生させる装置をバリウム系銅酸化物の超伝導体テープに変更したことにより強い磁場を発生させることができる他、全体の規模を小さくできることができます。将来の核融合発電施設の小型化も可能で定期的に交換が必要な反応器のメンテナンス作業も一部を無くすことができると主張しています。

核融合炉については多額の投資が必要とされており、安価な装置が登場することで夢の核融合発電にまた一歩近づいたということになるのでしょうか。


現在研究されている核融合反応は大きく分けて、トカマク型と同じく磁場による閉じ込め方式のヘリカル型、ミラー型、そしてレーザー式によるによる慣性閉じ込め方式の4つがあります。将来の発電に向け核融合反応を連続して起こすためには内部で生じるプラズマを1億度以上の高温と高密度状態で1秒以上閉じ込める必要があります。