北京市房山区

ここ最近中国が力を入れているのは公衆トイレ改革です。中国の首都北京では先進国でも見られない次世代公衆トイレを目指す計画があり、なんとトイレの共有スペースに図書館やATMを設置するという設計になっているとのことです。

北京市当局は現在、第5次トイレ革命を行っている。利用者が用を足すという基本的な機能は満たしつつ、空間設計を改善しようというものだ。それによると、トイレの共有スペースに銀行のATMや列車のチケットの販売代理店、図書室などを設置する。

Record China
中国紙『北京青年報(中国共産主義青年団北京市委員会の機関紙)』は今月10日、北京市で進んでいるある公衆トイレ改革計画について報じています。記事によると北京市では第5次トイレ革命という名の元、世界でも珍しい次世代型の公衆トイレを設置しようという案が練られているといいます。

具体的には公衆トイレの共有スペースにATMや各種チケットの販売代理店、または図書館を建設してはどうかというもので無料のWi-Fiを飛ばし電気自動車の充電設備も設置されるとしています。このトイレは来月下旬に北京市房山区にて試験導入し、来年には市内各所また全国に広めていく方針を示しているとのことでう。

工事を請け負ったのは08年北京五輪で衛生管理を担った北京環境衛生工程集団(北京環衛集団)です。責任者によると「昔はトイレは用を足すところに過ぎなかったものの時代の発展ともに多機能化する傾向がみられる」としたうえで「サービス機能をプラスすることで、仕事、生活、余暇、ネット空間に次ぐ、第5の空間にする」と話しているそうです。

一方中国のネットユーザーからはまず今の公衆トイレをどうにかして欲しいという声が相次ぎ「トイレットペーパーとハンドソープを設置してくれよ!バカじゃないの」というものや(中国では一部を除き便器付近にトイレットペーパーは備わっておらず、トイレの入り口付近で必要な量を持っていく必要がある)、他にはATMに強い反応を示しており、「ATMだ?ティッシュを持ってない人のために設置するのかよ!」など反応が寄せられたとしています。

中国ではこれとは別に今年に入ってから中国国家観光局が『全国観光トイレ建設管理大行動』という改革を行い、全国の観光地にある公衆トイレを先進国並の設備に整える改修が進められています。改修される公共トイレの数は全国で1万6000施設あまりで、既にその大半で工事が進んでいるとのことです。