風力発電

再生可能エネルギーによる発電は安定した電力供給に関して不安がありますが、イギリスは風力発電の地下にためた圧縮空気で発電できるという新方式の風力発電所を建設するとのことです。

イギリスの公共放送局BBCによると、風力発電所により生産された圧縮空気を地下に貯め風が吹かない日にこれを使い発電するという新方式の風力発電施設の実験を行うとしています。

イギリス企業、圧縮空気を利用したまったく新しい再生エネルギー発電施設を建設へ - BusinessNewsline

記事によると、イギリスの風力発電事業者のGaelectric社は実験施設を北アイルランドの沿岸部に建設されるとしています。どのような風力発電所なのかという点については、自然による風で風車を回す際に生じた風力により圧縮空気を作り地下の洞窟に送り込み蓄え、風が弱い時はこの圧縮空気を使うというものです。

ただし、蓄えた圧縮空気で風力発電の風車を回転させるというものではなく、火力や原子力発電所とよく似たタービンを設置しここに圧縮空気を送り発電します。詳細は不明なのですが地下の圧縮空気を地上に戻しタービンを回転させるには空気を再加熱する必要があるそうで、この加熱を天然ガスで行うとしています。
システムは一般的にはCompressed Air Energy Storage (CAES) と呼ばれており同社によると140~300MWの発電能力が確保できるとしています。

▼一般的な電力から行うCAESの図
CAES

CAESについては1978年にドイツで初めて実験用の施設が作られてたものがあり1991年に建設されたアメリカの施設では発電容量が110MWのものは発電効率は82%となっています。