
国内外に複数メディアによると現在地球軌道を周回している国際宇宙ステーションとは異なる新しい宇宙ステーションを月軌道に建設するという構想をNASAが明らかにしたと報じられています。
米航空宇宙局(NASA)は24日までに、2020年代に月近くの軌道上に、飛行士が長期滞在できる宇宙ステーションを新たに建設する構想を明らかにした。30年代に実現を目指す火星有人探査の中継点とする狙い。無人探査機を月軌道に送り込んだ後、居住棟などをドッキングさせて段階的に拡張する。今回NASAが水面下で各国の宇宙機関に協力を打診しているとされているのは、アメリカが今後行う火星有人探査や小惑星捕獲し有人探査させるというミッションで使用するという月の有人宇宙ステーション建設案です。
日本経済新聞
NASAが構想している月の宇宙ステーション構想については、NASAが進める最終的な有人火星探査を成功させる上で必要なものだとしており、これを行う前の小惑星を捕獲し月軌道へ持ち帰るミッションを含め月の有人宇宙ステーションを構成するモジュールを送り込み最終的には2020年代終わりに宇宙飛行士数名が滞在できる宇宙ステーションを作るというものです。
NASAとしては2030年代に行う有人火星探査の際に月の有人宇宙ステーションを中継基地として燃料や食料を補給し火星へ向かうとしています。
NASAは火星への有人探査に向け何故わざわざ月を経由する必要があるのか、これまで火星有人探査を想定したCG映像等には地球軌道からダイレクトに火星へ向かうというものが多く作られ少なくとも月軌道は入っていなかったのですがここにきて消えたコンステレーション計画のように『月』が再登場したのか。その背景にはなにがあるのか今後の発表に注目していきたいところです。
水面下の協力にロシアは入っているのか
月に宇宙ステーションを建設する報道として2014年7月、ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)が「NASA、JAXA、EAS(ヨーロッパ宇宙機関)と協力して宇宙ステーションを建設する暫定的な承認を得た」と発表していたことがあります。一方NASAは「ロスコスモスと協調をめぐる議論は行われた」とのみ発表しています。
ロシアは2024年をもって運用が中止となる国際宇宙ステーションについて今後打ち上げるロシアのモジュールのみを切り離し小型化し維持する案と、月軌道に宇宙ステーションを作る案の2つをこれまで発表していたことがあります
つまりロスコスモスとNASAは国際宇宙ステーションと同じように月軌道上でも協力するのかと思いきや、実際はそうではなく少なくとも月基地の建設など今後の宇宙開発を『月』に焦点をあてているロシアや中国、小惑星と火星を目指すアメリカとは依然として温度差があると考えられ、合わせてウクライナ問題以降国際宇宙ステーション以外では宇宙関連についても協力が中止されている両国の関係を考えると協力関係は結べないものと予想されます。
