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アメリカ航空宇宙局(NASA)はスペースシャトルに替わる次世代ロケット『スペース・ローンチ・システム(SLS)』についてそのカラーデザインを発表しました。

 米航空宇宙局(NASA)は2015年10月23日、開発中の超大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の詳細設計審査を完了したと発表した。

 SLSはスペース・シャトルで使われていたロケット・エンジンやタンク、ブースターなどを流用、改修して開発され、「オリオン」有人宇宙船や、大きな質量の貨物の打ち上げに使われ、月や火星への有人宇宙飛行の実現を目指している。

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有人宇宙船を含む大型の衛星や機材を打ち上げるために開発されているスペース・ローンチ・システム(SLS)が現在開発されているのですが、いままで決められていなかったカラーデザインが初めて発表されたそうです。

これはCritical Design Review (CDR)、日本語では詳細設計審査というもので具体的にどのようなものかはわからいのですが、いくつもある同様の検査を通過する過程で今回初めてSLSのカラーデザインが発表されたというものです。

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SLSはこれまでNASA公式のCG映像でも登場していたのですが、実際の打ち上げにも使用されるロケットのカラーデザインは中央の第1弾はスペースシャトルの外部燃料タンクと同じオレンジが用いられ、補助ロケットについてはグレーとオランジ線が2本入れられました。

この線は何を意味しているのかは不明なのですが、CGで使われていたモノクロではサターンVロケットのカラーと似ておりしており、オレンジと白では計画が中止されたアレスロケットとほぼ同じということもあり、あえてこのような色にしたものと考えられます。

SLSはNASAが運用するスペースシャトルを越える打ち上げ能力のあるロケットで国際宇宙ステーションが周回する低軌道へ70~130トン(ロケットの種類による)の質量を送り込むことができます。また同ロケットは人類初の火星有人探査をも可能にするロケットとして開発が進んでいるのですが、このロケットを使用しても一度で火星を目指すことは出来ず一度のミッションに対し数基のロケットが使用されます。

SLSはその形状は異なるものの燃料タンクやメインエンジンはスペースシャトルで使用されたものを拡張、再設計されたものが使用されており事実上スペースシャトルの発展型となっています。