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ソーラーパネルの普及を目指すドイツ。一方、不安定な電源とされる再生可能エネルギーの欠点を補うべく出力12MWのリチウムイオンバッテリーを備える蓄電施設の建設が進められることになったそうです。

自動車大手のDaimlerは、Mobility House、GETEC、REMONDISの3社と共同で、使用済み電気自動車用バッテリーを利用した世界最大の蓄電施設の運用を来年から開始することを発表した。

BusinessNewsline

ドイツ、ニューネンに建設が進められているのは携帯電話や電気自動車などにも使用されているリチウムイオンバッテリーによる蓄電施設です。

ドイツの自動車大手3社によるとこの施設は来年に稼働を目指しており出力は12MWと世界最大となっています。この蓄電施設は不安定な電力を生産する太陽光発電システムについて日中に発生する余剰電力つまり、 太陽光や風力による発電量が管内の消費電力量を上回るという供給過剰を防ぐために建設されるもので、家庭等で生産された余剰となった電力を一時的に貯め必要なときに供給するという施設になります。

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従来この手の蓄電施設はいわゆる揚水発電(ダム)があったものの、揚水発電は夜間電力を利用し昼間に電力を供給するというものとなっておりこれとは逆のシステムということになりそうです。

問題なのは高価なリチウムイオンバッテリーをどの様に調達するのかという点なのですが、電気自動車に導入されている使用済みのリチウムイオンバッテリーを再利用するということが行われるとしており、これによりソーラーパネルのさらなる普及を目指すとともに今後増えていくであろう電気自動車の使用済みバッテリーを最後まで再利用できるということになります。

ドイツは東日本大震災の原発事故以降「再生可能エネルギーに優先権を与える法律」が施行され太陽光や風力から生み出された電力を優先的に買い取るということが行われています。これにより2025年までに供給される国内の電力の45%を再生可能エネルギーとする計画があります。
2013年の段階で世界で生産される再生可能エネルギーによる発電量の1/4がドイツという規模にまでなっています。