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高エネルギー物理実験を行うため世界には衝突型円型加速器が建設されていますが、スイス・ジュネーブにある『LHC』を超える規模の実験装置を中国が建造する計画が報じられています。

Technobahnによると、中国科学院(中国政府の科学研究機関)が先日発表した内容として、2020年頃より1周48~99kmにも及ぶ超大型の粒子加速器を建設する計画があると報じています。

中国科学院、LHCの2倍の規模を持つ世界最大の粒子加速器を建造へ - Technobahn

記事によると河北省秦皇島市の郊外に建設するという計画で進められているもので、規模としてはスイス・ジュネーブに建設された現在世界最大の粒子加速器『大型ハドロン衝突型加速器(LHC)』に比べ物理規模では2倍、衝突エネルギーでは7倍の実験エネルギーになるとしています。

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記事にも書かれているようにここ最近中国では世界最大の電波望遠鏡を建設しているなどこれまで欧米がリードしてきた科学分野に関して多額の予算を投じています。

国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)によると中国版LHCは「2028年に、Ecm~250GeVの電子·陽電子環状衝突型加速器(ヒッグス·ファクトリー)をまず建設し、2046年までに、Ecm~50TeVの陽子·陽子衝突型加速器にアップグレードすることによって技術的拡張可能性を確保する」としています。(参考)

▼大型ハドロン衝突型加速器(LHC)
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LHCの粒子加速器は光速の99.9999991%の速さに加速した陽子ビームを直径0.02mmという空間で衝突させ多数の素粒子を発生させるというものです。実はこの素粒子の中にヒッグス粒子というこれまで予想されていた未知の粒子が見つかり大きな話題になったことがあります。

しかし、LHCの粒子加速器は円形であるがために粒子が衝突する前にエネルギーが失われてしまい粒子の詳しい性質まで調べるには難しいとされていました。そのためさらに大きい粒子加速器、もしくは国際リニアコライダーという円形ではない直線の粒子加速器を建設する計画があります。
国際リニアコライダーについては日本も誘致活動を行っており福岡県と佐賀県にまたがる「脊振山地」、または岩手県の「北上山地」が有力候補となっており建設費用は8000億円、経済効果は1兆円以上などと過去に報じられていたことがあります。
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