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過去数年、原油価格が高かった頃に比べ現在は3分の1程度という価格にまで下落しました。これによりガソリンや灯油の価格も下がっているのですが、一方中国では『大気汚染』を理由に価格を据え置くという政策を発表したところ国内からは非難する声が寄せられたと報じられています。

中国メディアの新浪によると、中国国家発展改革委員会はガソリン価格について深刻な大気汚染問題を考慮してガソリンや軽油等の価格調整措置を中止すると発表しています。

大気汚染を考慮してガソリン代は値下げしません!政府発表に...:レコードチャイナ

Record Chinaによると、当局は 「揮発油価格を管理することが大気汚染対策の重要な手段の一つだ。原油価格が低い時に価格を安定させることは、大気改善に利する」と述べているといいます。例えると「安くガソリンを販売しても大気汚染が深刻になるため、あえて価格を安定させる(高値に据え置く)ことで車の利用が減り大気汚染の改善にはたらく」と言いたいそうです。

この報道が行われてからは中国版ツイッター微博(ウェイボー)では「金儲けのチャンスを嗅ぎつけて堂々と値下げしないと言うとは」 「ガソリン価格は値上げするけど値下げはしないと直接言えばいいだろ」「値上げの時は世界と歩調を合わせ、値下げの話になると中国的特色になる」など 当局を非難するコメントが殺到しているとのことです。

中国のガソリン価格については日本よりも数十円安いものの中国における平均年収からするとかなりの割高となっています。

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現在の原油価格については1バレルあたり約35ドルとなっており、最近では一時値段が高くなった2015年5月~7月のおよそ60ドル以降、さらに値を下げる傾向が続いています。


ちなみに小麦や大豆といった穀物価格はどうなっているのか調べたところ高値が付いた2012年7月以降、穀物についても価格は下落しています。

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しかし、私達が購入するお菓子やパンといった小麦粉や麦製品を使った製品価格については麺類を除き上昇傾向が続いており、理由は円安、原材料、包装資材等の価格上昇、そして消費税率の改定が挙げられています。

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参考:農林水産省/麦の需給と価格について