今年、エイズの治療薬の価格を55倍に引き上げた製薬会社が話題になりましたが、そのCEOで『全米一嫌われた男』とメディアに取り上げられたマーティン・シャリ容疑者が逮捕されたと報じられています。
AIDS治療薬「Daraprim」の権利を他社から取得した上で、販売価格をこれまでの13.5ドルから750ドルに、いきなり55倍もの大幅な値上げを断行した製薬会社、Turing Pharmaceuticalsの経営者、Martin Shkreli, 32が17日、FBIによって逮捕されたことが同局の発表により明らかとなった。記事によるとアメリカの製薬会社『Turing Pharmaceuticals』の経営者マーティン・シャリ容疑者は55倍に爆上げしたことを理由に逮捕されたのではなく、以前経営していたという会社の株式を流用し個人負債を返済にあてていたという容疑で逮捕されたそうです。
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マーティン・シャリ容疑者は冒頭でも紹介したとおり他社が製造していたエイズ治療薬「Daraprim」(ピリメタミン)の製造・販売する権利を取得後、今年9月に薬1錠につき13.5ドル(1,600円)から750ドル(9万円)に値上げを実施しました。シャリ容疑者は「(値上げした価格でも)エイズ治療薬としては安価なものに属する」「製薬会社として利益をあげる必要があった」などと主張したことを受け全米から大変な批判を受けていました。
この薬については値上げした価格で保険を使わず1年間服用することになった場合、体重60kg以下は33万6000ドル(4,040万円)、体重60kg以上では63万4500ドル(7,629万円)ほどかかる計算となり後日批判を受け元の価格に戻していました。
▼「Daraprim」(ピリメタミン)、値上げ後の価格として1箱30錠入で270万円相当。