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韓国内の病院で誤って納品された溶接用のガスを酸素ボンベとして使用した結果、患者が4ヶ月経った現在も意識不明の重体の事故が発生していたことが明らかになりました。

韓国のテレビ局KBSによると、韓国南部に位置する全羅南道順天の病院で今年、手術開始前麻酔を行った後に患者が麻痺を起こし市内の大学病院に運ばれるという事案があったと報じています。その後明らかになったこととして患者へ麻酔を行った際、酸素ではなくアルゴンガスを送り込んでいたことが原因としています。

韓国の病院で酸素吸入器から溶接用ガス、男性患者が4カ月間意...:レコードチャイナ

記事によると患者は腫瘍の切除手術を受けるため全身麻酔がかけられたものの、その直後にマヒを起こしたとのことです。警察の捜査によると患者の口元に当てられた酸素吸引器からは医療用酸素と麻酔が送られるもののこの医療用酸素にアルゴンガスが誤って充填されており結果的に酸欠になってしまったと考えられています。

なぜ酸素ボンベにアルゴンが充填されていたのかは4ヶ月経った現在も明らかになっていないそうです。 

アルゴン

アルゴンは大気中にはおよそ0.9%含まれる無色、無臭の気体です。アルゴンは工業用としては蛍光灯や真空管の封入ガスまたアーク溶接の保護ガスとして使用されているほか、食品では酸化防止としてアルゴンが充填されています。
アルゴンそのものに人体には毒性はないものの、高濃度のアルゴンガスを吸ってしまうと酸欠に陥り死亡する場合があるとのことです。