
ロシアの航空、宇宙開発で知られるロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)について、ロシア政府はこれを廃止し国営宇宙開発企業としての「ロスコスモス」を設立したと報じられています。
ロシア大統領府は2015年12月28日、ロシア連邦宇宙庁を廃止し、国営宇宙開発企業「ROSKOSMOS」を設立する大統領令に、プーチン大統領が署名をしたと発表した。発効は2016年1月1日からとなる。従来のロスコスモスとは日本でいうところのJAXAのような航空宇宙関連機関になります。ロスコスモスは元はソビエト連邦の崩壊に伴い1992年2月25日にロシア宇宙庁として設立され、その後1999年にロシア航空宇宙局になり2004年3月には今回廃止されたロシア連邦宇宙局と名称が変更されてきました。
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今回は設立されるのは省庁としてではなく国営企業としてのロスコスモス社らしく、ロシア連邦宇宙局とロシアの民間宇宙企業『統一ロケット・宇宙会社(ORKK)』、つまりRKKエネールギヤ社、プロトンやアンガラ・ロケットを製造しているGKNPTsフルーニチェフ社、ロケットエンジンを製造しているNPOエネルゴマーシュ社と名立たる企業が統合したものになるとのことです。
実際のところ、ロシアの今後の宇宙開発はソユーズやプロトンなど複数あったロケットを『アンガラ ロケット』に一本化するとしており、ロスコスモス社として統一し組織化したほうがいろいろと捗る点が多いのではないかと考えられます。
▼ロシア極東で建設が進むボストチヌイ宇宙基地を視察するプーチン大統領。左は旧ロスコスモスのトップ、コマロフ長官(2015年)
