ジンエアー

韓国紙によると、韓国の格安航空会社が運用する旅客機について機体のドアが完全に閉まりきっていない状態で飛行を続け、急減圧により乗客に被害が出ていたことが明らかになりました。(写真は事故を起こした航空会社が運用する機体)

2016年1月4日、韓国・京郷新聞によると、韓国のLCCジンエアー機のドアが故障していたものの、機長ら乗員の誰も気付かぬまま30〜40分間飛行していたことが分かった。 

Record China
航空機関連の事故としては非常に珍しい内容なのですが、機長らが問題を知ったのは機体を離陸させ高度を上げた大気圧が低い高度を飛行した頃で当時コックピット内には一切アラートは表示されておらず、原因不明の減圧として機内圧力調節装置の故障として離陸した空港に緊急着陸したとのことです。

その後、ジンエアー側は「隙間が空いていただけで、ドアが開いてしまっていたわけではない」と説明しており緊急着陸後、問題ドアは正常に開かず何らかの不具合があったことをこの時で初めて気づいたとしています。

この問題について乗客によると問題が発生したのは離陸から30分ほど時間が経ったことで減圧により鼓膜に激痛がはしるなど痛みを訴えていたといいます。また、問題のドアの状態としては指1本分くらいの隙間があったとしてここからここから機内の空気が漏れでたことは確実と言えそうです。

また、パイロットや乗務員らがこのことについて誰一人気づかなかったこと、そして気圧やドアの異常があるにもかかわらずコックピットではその異常を示すアラートが一切出なかったことが問題だとしており、機体の欠陥や整備の不備、そしてパイロットや乗務員の怠慢が事故につながったとしています。 


韓国の格安航空会社の旅客機については2015年12月23日、離陸からおよそ48分後に与圧装置が故障し機内が急減圧するという事故が発生しています。この時は酸素マスクが飛び出すという規模の事故になったのですが、一部のマスクからは酸素が供給されないなど不備が複数見つかっていたといいます。(参考)