image_21

人間にはアルコールを含め様々な依存症があります。その中でも特に若い世代に多いのは『ゲーム依存症』という長時間ゲームをプレイし続けてしまうものです。研究の結果、このような人たちは一般人とは異なる働きをする脳を持っていたことがわかったそうです。

米国と韓国の大学の合同研究が、ゲーム依存の人々の脳の神経結合が通常とは異なることを明らかにした。刺激に対してより速く反応できるが、注意散漫や寝食を忘れるなどの副作用をもたらすという。

WIRED.jp
今回の研究ではインターネット接続し行うオンラインゲーム依存と診断された被験者10〜19歳の青少年106人の脳と、同じ年代の一般的な80人と比較したものです。検査にはMRIが用いられたのですが、その結果はゲーム依存の人たちは顕著性ネットワークに関係する脳の部位が活性化していることがわかったとのことです。

記事によると顕著性ネットワークとは複数ある問題に対し視覚・聴覚から重要と判断したものに対し目的を解決するため成し遂げようという一連のネットワークとしています。これは何かの脅威に対しその脅威を素早く、また正しく理解したり、複数ある中で重要な細部を認識するという能力で効率的に思考する助けにもなっていると説明しています。

ただ、因果関係は不明なもののこの能力が逆に周囲の世界を無視しし空腹や渇き、睡眠不足によって死の危険を冒す原因となっている可能性もあるとしており、特にオンラインゲーム先進国ともいわれる韓国で社会問題になっているゲーム依存症を治療する突破口になる可能性もあるとしています。
今現在、この能力は生まれつきのものなのか、ゲームを繰り返すことで能力が生まれるのかは明らかになっておらず今後も研究は続けられるとしています。


今回発表された研究自体はよく言われる所謂『ゲームが得意な人』で見られる優れた判断能力とほぼ一致しています。ただ、アジア圏でよく報じられ毎回話題になる『飲食をせずゲームをプレイし続け死亡する』ということに対し、ゲーム依存症が原因でその原因は脳に問題があるという関連性については今回の研究でも明らかになりませんでした。