マサチューセッツ工科大学の研究者オグニェン ヴィス氏を中心とした研究チームによるとLED電球とほぼおなじ40％の変換効率のある新型白熱電球の開発に成功したと科学誌ネイチャーを通じて発表しました。

MIT: LED電球と同等のエネルギー効率を持つ新型白熱電球の開発に成功 - BusinessNewsline



記事によるとこの電球は一般的な白熱電球で使用されているフィラメントが用いられているのですが、研究チームはエネルギーの97～98％を『熱』として捨てているに注目しました。独自のナノテクノロジーを用いることで通常は熱として捨てられる放射熱を吸収させ熱をフィラメントに戻すことで光として再変換させているといいます。

これによりLED電球とほぼ同じという40％の変換効率を実現させ、また製造自体もかなり簡単に行えるとしており低価格な光源として利用できる可能性があるとしています。ただ、新開発の白熱電球の欠点として耐久性が著しく弱く今回開発したものは寿命が10時間程度。少なくとも数年は保つLEDに比べ圧倒的に劣るとしています。

もちろん商品化はいつなのかという話を始める以前のものなのですが、研究チームは白熱電球は輸入や製造そのものが禁止される国もある中で従来品の変換効率を高めるという方法は地球温暖化防止についても大きな可能性を秘めていると話しているそうです。