ドリームチェイサー

アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、民間企業シエラ・ネバタ社が開発しているスペースプレーン『ドリームチェイサー』について2019年以降、国際宇宙ステーションへの補給ミッションに使用すると発表しています。

BusinessNewslineによると、今月14日NASAの発表として今後の国際宇宙ステーションへの補給ミッション契約者として既に契約しているオービタル・サイエンシズのシグナス補給船とスペースXのドラゴン補給船に加えシエラ・ネバタのドリームチェイサーと新たに契約したと報じています。

NASA: 国際宇宙ステーションの補給ミッションでSierra Nevada Corporationと新規契約 - BusinessNewsline

現在、国際宇宙ステーションへの物資の輸送はNASA所有のロケットはいずれも使用されておらず、アメリカではシグナス補給船とドラゴン補給船が行っていました。日本ではHTV(こうのとり)やロシアのプログレス補給船が行っているミッションなのですが、NASAはこの2社に加え2019年以降として『ドリームチェイサー』が使用されるとのことです。

▼選定に敗れた有人版ドリームチェイサー
ドリームチェイサー_1

ドリームチェイサーはNASAが開発したHL-20というリフティングボディーを採用したスペースプレーンの技術が取り入れられており7人乗りの宇宙船として開発しました。これはNASAの商業乗員輸送機開発 (CCDev) という国際宇宙ステーションへの人員の輸送を民間業者に委託するという計画なのですが、結果的にNASAの選定に敗れ使い道が閉ざされていました

この選定では人員輸送についてはスペースXの有人宇宙船『ドラゴン』とボーイング社の『スターライナー』が選ばれました。NASAによるとドリームチェイサーも最後まで有力候補だったものの、コスト面は良いにしても宇宙船の開発スケジュールについて不確実性が高いなどと評価されていたと言われています。

その後、 オービタル・サイエンシズはNASAに対して「選定結果の内容に不服だ」などと異議申し立てを行ったものの結果は変わることはなく、ドリームチェイサーの派生型として2015年3月に無人型ドリームチェイサー(補給船)を発表し、補給ミッションに使用できると改めて選定を受けていたそうです。



ドリームチェイサーはサイズはスペースシャトルの1/3ほどの大きさで仕様上は30回ほど再利用できる再利用型宇宙船としています。有人版ドリームチェイサーとの違いは宇宙船本体の翼が折りたたみ式になったことと後部にソーラーパネルと貨物専用のモジュールを搭載していることです。宇宙船内は与圧され、後部の貨物モジュールは非与圧貨物が搭載できます。
他社の補給船については大気圏内で処分されるか、帰還できるタイプでも海上や陸上への軟着陸が実施されているのですがドリームチェイサーについてはスペースシャトルと同じように滑走路に着陸できるため国際宇宙ステーションで作られたサンプルに加わるダメージが少ないという特徴もあります。