セウォル号

今年4月で2周年を迎える韓国のセウォル号沈没事故について、当時現場の人命救助を指揮していた海洋警察が救助活動を行わず現場の様子を大統領に送信するため複数回にわたり写真撮影をしていたことが明らかになりました。

今月、韓国メディア『オヌル』が報じた内容として2014年4月16日、全羅南道珍島郡の観梅島(クヮンメド)沖海上で沈没したセウォル号沈没事故について事故当時、現場に到着した韓国海洋警察で現場を指揮していた『123艇』がメセンジャーアプリ、日本で言うLINEにあたる『カカオトーク』を利用し複数回に渡り沈没現場を写真付きで送信していたと報じているそうです。

セウォル号現場に到着した韓国海洋警察、最初に行ったのは写...:レコードチャイナ

記事によると、通信のやりとりは韓国大統領府が西海地方海洋警察庁に現場の状況を伝えるよう指示していたものであり、この指令を現場の海洋警察123艇が行っていたということになります。オヌルによるといずれも状況を伝えるよう催促していたのは大統領府で、事故当時午前9時20分、39分、10時9分、15分、25分、32分、38分の少なくとも7回に渡り催促していたことが明らかになったとのことです。

▼当時の事故現場


当時123艇は午前9時30分頃に現場に到着しており、急速に傾く船を横目に救助活動をせず現場撮影を行っていたことに問題があり、オヌルの主張として「西海地方海洋警察庁が現場の救助活動を妨害していたことを示している」としています。

確かに状況を把握するために現場の様子を上層部に伝えることは重要なのですが、現場の連中といえば本格的な通信装置を持っておらずスマホ片手に『カカオトーク』を利用するという、言えない程度の低さを感じてしまいます。