X-2

防衛装備庁及び三菱重工業が開発を進めている先進技術実証機について、今年2月中旬以降に初飛行することを発表しました。今回は将来開発される国産戦闘機についても簡単に紹介していきます。

防衛装備庁は28日、三菱重工業の小牧南工場(愛知県豊山町)で、次世代戦闘機の開発などに向けた国産のステルス機を初公開した。実証機の先進技術を生かして、航空自衛隊F2戦闘機の後継機を開発するのが狙い。

時事ドットコム
国内外の複数メディアによると、先進技術実証機(ATD-X)と呼ばれているステルス機について以前は昨年末にも初飛行すると言われていたのですが、開発の遅れから今年にずれ込んだことについて今月28日、2016年2月中旬以降に初飛行を行うと発表しています。
また、今後の計画としては初飛行後(事実上の試験飛行)後、この機体は防衛装備庁に納入しおよそ200時間の試験飛行とステルス性の有無、そして機動性が確認されます。

そして先進技術実証機(ATD-X)については、今後『X-2』と呼ばれるとしています。 

日本の国産ステルス戦闘機開発計画

この機体は航空自衛隊が運用している『F-2』の後継機として開発されているもので国としては2018年(平成30年)度頃に政府により国産戦闘機の開発開始を決定し2030年代の実戦配備を目指します。

X-2は2030年代に実用化されるステルス戦闘機の各種技術を試験する実験機に過ぎずこの機体や形状が後のF-3にはなりません。現時点で既にF-3となる機体形状ができつつあり2015年11月10日、東京都新宿区ホテルグランドヒル市ヶ谷で行われた防衛装備庁技術シンポジウム2015にてその機体構造や形状が発表されています。(参考)

▼F-3のコンセプト26DMU、右は23DMU
 26DMU_6
Photo:中国網
ミサイルは機体中央の機内に設けられたウェポンベイに格納されており機体両側面に2発の短距離空対空ミサイル、中央部に6発の中距離空対空ミサイルを搭載可能

26DMU_5
Photo:中国網
機体レイアウトは前方及び側方ステルス重視の形状になっているとのこと。これまで発表された23DMUは前方、24DUMは側方をそれぞれ重視した設計になっていました。また26DMUは水平尾翼が特徴的で水平ではなく10度ほど下方向に取り付けられています。

26DMU_1
Photo:中国網
エンジンにはF-22と同じような上下2次元に動く推力偏向ノズルが搭載されているとのことです。
参考:


26DMU_2
Photo:中国網
26DMU_3
Photo:中国網
26DMU_4
Photo:中国網
参考としてこちらが23DMU、24DUMのデジタルモックアップです。26DUMについては画像には無いものの25DUMの発展型となっておりパイロットの意見が取り入られコックピット周りが変更されているとしています。
23-24DMU