
スウェーデン政府によると、昨年より受け入れていた難民16万人に対しおよそ半数の8万人を国外へ強制送還を今後実施すると発表しています。
スウェーデンのAnders Ygeman内務相は28日、記者会見を行い、同国に対して亡命申請を行った難民8万人について、受け入れを拒否し、国外送還の措置を講じることを明らかにした。EUが実施している難民政策について大きな動きがあったと報じられています。スウェーデンは中東で発生している内戦等で発生した難民を昨年だけで16万人受け入れており、この数はEU内でもドイツ次ぐ2位となっていました。記事によるとこの16万人のうち8万人(6~8万人)に対し難民申請を取り消し国外へ強制送還されるとのことです。
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スウェーデンについては人口比から見てもEU内での難民受け入れ数の割合が最も多く、これまで積極的に難民を受け入れていただけにこの対応がEU内にも広がることが考えられます。強制送還される8万人もの難民を受け入れる国はないと考えられスウェーデン政府としては今後数年かけ難民を出身国に強制送還するなど対応が取られと考えられます。
スウェーデンでは2016年1月25日に保護者のいない14~17歳の難民が暮らす施設内でこの施設の職員が難民に惨殺されるという事件が発生していました。(参考)また今年1月4日からはスウェーデンへの入国が強化され入国する難民は激減しているといわれています。
現在スウェーデンの与党社民党については支持率が急低下しており、世論調査によると野党穏健党が1位となっています。また穏健党は1月に移民としてスウェーデンに入国し23歳未満かつ高校卒業未満の者に対し労働時間の最大40%を無給にできるなど低い賃金で雇用できるような制度案を発表したと言われています。