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地球は太陽の周りを1年、365日で公転しています。もちろん公転周期は惑星によってそれぞれ異なるのですが宇宙の中には主星を1周するのに90万年もかかる天体が確認されているそうです。

【1月28日 AFP】観測史上最も広範囲に広がる恒星系を発見したとする新たな研究結果が発表された。この恒星系にある巨大惑星は、主星からの距離があまりにも遠いため、公転軌道を完全に1周するのに約90万年かかるという。

AFPBB News
今回観測された天体は地球からおよそ81光年先にある2MASS J2126という惑星です。この惑星はTYC 9486-927-1という主星、つまり太陽の周りを公転しているのですがその公転周期は実に90万年もかかることが分かったそうです。

記事によると惑星自体は今から8年前に発見されていたものの、2MASS J2126が主星を公転しているとは誰も予想しておらず関連性は無いと判断されていたといいます。しかし、英ハートフォードシャー大学が観測を行ったところ、この主星と惑星が比較的近い距離にあることから実はこの2つは惑星系なのではないかということで観測が進められたそうです。
研究者によると、この天体が生まれたのは4,500万年前とされ主星の周りはまだ50回しか回ったことがないと考えられているそうです。

2MASS J2126はどのような天体なのかという点について、まず主星からは6,900AU(1AUは地球と太陽の平均距離)離れた位置を公転しています。これは太陽と地球の位置を1cmとすると太陽と海王星が30cm離れていることになるのですが、2MASS J2126と主星の場合は6,900AUなので69mも離れていることになります。

これだけ離れていると主星から届く光はほぼゼロです。2MASS J2126は木星の最大15倍、太陽質量の0.4倍もあり誕生後間、重水素による核融合反応により暖められその余熱により現在も表面温度が1,500度を保っているとのことです。