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地球から最も近い天体として『月』がありますが、アメリカのとある企業が宇宙旅行として月軌道への宇宙旅行を計画しているとのことです。

アメリカのバージニア州に本社を置くスペース・アドベンチャーズは宇宙飛行関連サービスとして月軌道への宇宙旅行を提供するためロシア連邦宇宙庁、ロスコスモスと調整に入っていると報じています。

Space Adventures: 月周回の宇宙観光事業を実施へ・料金はお一人様180億円 - BusinessNewsline

実は、この話し自体はそう新しいものではなく2011年5月の段階で同じような計画が発表されていました。今回は前回とどのように違うのかは分からないのですが、スペース・アドベンチャーズによると2018年以降に実施する計画でロシア側と調整を進めているとしています。

▼月軌道を目指すソユーズ宇宙船と居住及び推進モジュール
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気になる価格は一人あたり1億5000万ドル(約180億円)としており、月を目指す宇宙船ソユーズには3人が乗り込むものの1人はロシア人パイロットで2名が客席として使用される予定です。またソユーズ単体では月には行けないので過去に発表された計画ではプロトンロケットを使用し居住・推進モジュールを打ち上げ宇宙でドッキング。その後ソユーズ宇宙船とモジュールごと月を周回し地球に帰還するという内容になります。
全体的な日程は8~9日となっており月面には地上100kmまで近づきフライバイして帰ってくるというものとされています。

ただ、これだけ大掛かりの宇宙旅行がを1人180億円で行えるのかということに相当疑問があることと、パイロットと旅行者の教育と訓練、各種モジュールの開発・試験をわずか2年余りで行うという時間的な余裕の少なさも気になります。

ちなみに、この企業については過去日本の榎本大輔という実業家が日本初の民間宇宙旅行として契約していたものの健康状態に問題があるとしてキャンセルとなりました。これ自体はそう珍しいことではないと思うのですが、当時先払いしていた旅費22億円についてスペース・アドベンチャーズは返却を拒んていたそうで後に提訴され、和解したと報じられています。