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ソーラーパネルといえば地球でも宇宙でも電気を作るため設置されていますが、太陽系の中で太陽から最も遠くにあるソーラーパネルとは何かご存知でしょうか。

現在も太陽から離れつつあるのは木星探査機「ジュノー」です。実はこの探査機が太陽系で最も外側で稼働しているソーラーパネルになります。これはアメリカ航空宇宙局が先月発表したものでジュノーは太陽から7.93億キロメートルの位置を現在も木星に向けて航行し続けています。

News | NASA's Juno Spacecraft Breaks Solar Power Distance Record

この距離はどのくらいなのかというと地球と太陽の平均距離の5.3倍、地球と月の距離と比較では2,063倍でいかに遠くにあるのかはご想像できたのではないかと思います。

▼ジュノーのソーラーパネル
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従来、太陽から遠くはなれた惑星探査では放射性物質が出す放射線で発電するという原子力電池が用いられたのですが木星探査機ジュノーについてはソーラーパネルでの運用になりました。そのためソーラーパネルが巨大になり展開後の大きさが長さ8.9m、幅2.7mのものを3枚搭載することになりました。発電能力は地球軌道では12,000~14,000Wの電力が得られるものの木星軌道ではわずか486Wまで低下すると予想されています。

ジュノーは来年7月に木星軌道に投入される予定で1年3ヶ月程度の探査を終え木星に落下、処分されます。

▼木星に到達したジュノー(想像図)
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