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2014年にウクライナ上空を飛行していたマレーシア航空17便(MH17)が撃墜された事件について、イギリスで事故調査を進めている第三者機関はウクライナ領内に侵攻したロシア軍の防空ミサイルにより撃墜されたと断定する結果を発表しています。

BusinessNewslineによると、「A Bellingcat Investigation」というイギリスの事故調査第三者機関の調査内容として2014年7月17日にウクライナ上空を飛行していたマレーシア航空17便(MH17)が撃墜され乗員乗客298人全員が死亡した事件は、ウクライナ領内に侵攻していたロシア軍の第53対空ミサイル旅団(53rd Anti-Aircraft Missile Brigade)が運用していた防空ミサイルによるものと断定する調査内容を発表しました。

マレーシア航空17便撃墜事件調査第三者機関、撃墜はロシア軍によるものと断定 - BusinessNewsline

報告書によると、この判断について事件当時よりロシア軍の兵士がオンライン上にアップロードした写真やその他の状況証拠を丹念に分析したことで得た結果だとしています。撃墜に使用されたミサイルや車両は既に明らかになっており、アップロードされた写真からSA-11 ガドフライ(9K37 ブーク)の事件前と事件後の変化、つまりミサイルの有無や使用された痕跡に加え発射地点に展開された部隊についても分析したとしています。



同様の調査結果についてはオランダの事故調査委員会も今年1月にロシア軍の第53回対空旅団(53rd anti-aircraft brigade)とその旅団に属する20人の名前を特定したとする調査内容を発表していました。こちらの調査についても当時アップロードされていた写真から特定したとしています。


オランダ事故調査委員会が行った過去の発表によると使用されたのはSA-11 ガドフライ(9K37 ブーク)で放たれたミサイルは『9N314M』、発射位置はマレーシア機から見て進路前方右下、扇状に広がる320平方キロメートルとしています。
ミサイルはマレーシア機めがけ飛行しコックピット左上数メートル位置で近接信管が働き炸裂。無数の破片を撒き散らしながらコックピットを破壊し機体は分解しながら墜落したと考えられています。

▼オランダ事故調査委員会の報告(2015年10月)