
4回にわたりスキーにおける痛板の作り方を紹介したのですが、今回は書き漏らしたこととしてPC上のデザインと完成後のイメージが若干異なることについてベースとなる板そのもののデザインを中心にまとめてみました。
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私は毎回この違和感に悩まされていたのですが、その原因は分かっており購入した板に描かれたデザインだと思っています。スキーの場合はエッジでシートが破れてしまわないようスノーボードよりも深く内側にカットする必要があるのですが、これを行うと板表面のデザインが出てきてしまい結果的にイメージしていたのと異なる姿になっています。
具体的に画像で紹介します。

このように、左のような完成のイメージをしても実際に作ってみると右のような出来栄えになります。その上で、スキーやスノーボードを痛板にする場合、板表面のデザインは単色もしくは単色に近いもののほうが目立ちにく完成後に上手に作ってあるように見える傾向があります。板を新しく購入する際は参考にしてみてください。
▼トップシートの色別の完成メージ

板の表面デザインとシートを貼り付けた後の完成後の比較イメージとしていくつか例を用意しました。痛板の絵柄でも随分違ってくるのですが、個人的にすべてのデザインで使えオススメなのは黒か白の単色また単色に近い板です。
サイドウォールの形状も重要
サイドウォールとは板の両側面です。サイドウォールの形状は大きく分けて2つあり形状が角ばっているか、それとも丸くカーブを描いているかです。痛板製作は角ばった形状のほうがシートがカットしやすく作りやすいという利点があります。一方でサイドウォールが丸いと視覚的に縁の範囲が大きく見えてしまう傾向があるため、丸い形状の板で製作すると若干見栄えが悪くなる傾向があると思います。

簡単に説明するとこのようになります。僅かな差に感じるのですがサイドウォールがカラフルな柄だと意外と広く見えてしまうので、できれば角ばったサイドウォールの板を選んだほうが良いと思われます。
海外の板などサイドウォール形状がわからない場合の見分け方として、サイドウォールの色が板のデザインと色が違っていた場合、つまり板の柄と異なりサイドウォールの色が黄色や黒、青など異なっていた場合は高確率で角ばったものが採用されています。これはスキーもスノーボードも同じです。
塗装してはどうか
過去、丸いサイドウォールを目立たなくするためスキー板に塗装を行ったことがあります。塗装に使用したのはホームセンターの塗装コーナーに売っているマジックペンのようなペイントマーカーで、シートを貼り付けた後にサイドウォールとトップシートを縁を黒色に塗装しました。塗装することで確かに見栄えはよくなるものの痛板をやめたいと思った場合に塗装を削り落とす作業が必要になります。私は紙やすり等を使用して削り落としたのですが、なかなか落とせず傷ができるなど板にダメージが残るのでそれを理解した上で行っみてください。
第一回 スキーの痛板を作ろう―表面処理編
第三回 スキーの痛板を作ろう―仮印刷編