
女性としては人類初の宇宙空間を飛行したワレンチナ・テレシコワさん。日本では「私はカモメ」で有名な旧ソ連時代の英雄なのですが先日誕生日を迎え79歳になったそうです。
ロシアのプーチン大統領が世界初の女性宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワさんに誕生日のお祝いの言葉を伝えた。プーチン大統領はテレシコワさんについて、快活で優れた人物で伝説の宇宙飛行士だという評価は正当なものだとコメントした。プーチン大統領に誕生日のお祝いをされたのは女性として世界初の宇宙飛行で有名なワレンチナ・テレシコワさんです。
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英雄となるテレシコワさんは1937年3月6日、ヤロスラブリ州の小さな村マスレンニコフで生まれました。特に目立った存在ではなかったようなのですが、通常の学校を卒業した後は通信制教育で学業に励み織物工場で労働していたといいます。
ただ、22歳の時に地元のスカイダイビングクラブに入り、職場では旧ソ連共産党青年組織コムソモールのリーダーを務めていたといいます。
その後宇宙飛行士を目指し選抜を受けたのは1960年代です。実に400人を超える候補から選抜され1963年6月16日、女性としてまた非軍人としても世界初の宇宙飛行士となりました。宇宙飛行士としては10番目です。その後、国家最高の栄誉称号としてユーリイ・ガガーリンと同じソ連邦英雄を受け、チェコスロバキア社会主義共和国労働英雄、そしてロシア軍史上初の女性将官などの称号を与えられているとのことです。
▼1969年に撮影したテレシコワさん

ちなみに日本で有名なテレシコワさんの「わたしはカモメ」という言葉については実は誤った表現です。正しくはテレシコワさんは「こちらチャイカ(カモメ)」と打ち上げ時に応答しており、このチャイカとは当時今識別用にテレシコワさんに与えられたコールサインです。つまり正しくは「こちらテレシコワ」という意味なるそうです。
また、テレシコワさん以降旧ソ連時代から現在に至るまでロシアの女性の宇宙飛行士はわずか4人となっています。旧ソ連から110人以上の宇宙飛行士を誕生させた数からしても非常に少ないのですが、理由はもちろんテレシコワさんにあると言われています。
テレシコワさんが行った70時間あまりの宇宙飛行中にパニックを起こしたことが後に問題となり、ロシアでは女性宇宙飛行士は宇宙には向いていないと判断され現在もそれがつづているためと言われています。
最近のロシアにおける女性宇宙飛行士はエレーナ・セロワ宇宙飛行士で2014年9月、国際宇宙ステーションに到着しました。実に17年ぶりに女性が打ち上げられたミッションで国際宇宙ステーションにロシア人女性が入ったのはセロワさんが初となりました。
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