登場して以来、最高性能を誇る戦闘機として『F-22』はあまりにも有名ですが、アメリカ国内ではF-35計画の失敗や遅延が発生した場合にF-22の追加生産を行ってはどうかという案があるそうです。
US Air ForceのLt Gen James Holmesは8日、上院軍事委員会で出席し、国防総省の一部で、F-35計画の遅延をF-22の追加生産で補うという案が浮上していることについて触れて、USAFとしては既存のテクノロジーには興味はなく、既に計画が進んでいる第6世代の次世代機開発計画「F-X」を計画通りに進行させることが重要とする見解を示した。実戦配備された世界初のステルス戦闘機F-22。一方、終わりの見えない戦いを続けているF-35についてこの計画がさらに遅延したり計画そのものが中止、または大きく変更された場合に備え戦力を維持する目的でF-22を追加生産してはどうかという案が実は米国防総省レベルでもあるそうです。
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F-22については187機を生産した2011年末の段階で既に生産ラインは閉鎖され解体されているそうです。しかし、不測の事態に備え機体製造に使用した機材はそのまま保管されており追加生産自体は可能であると過去に発表されていたそうです。
これについてJames Holmes中尉によると仮に追加生産したとしても機体のユニットコストは2億6700万ドル(約293億円)になるとしており、高コストで20年前のテクノロジーを導入するには割にあわないとしているそうです。
現在、アメリカで配備されているF-15といった旧式の戦闘機や艦載機は改修を施すことで2040年前後まで延命させる案があります。これはF-35に置き換わることになっていた機種の延命処置であり、従来機の退役にF-35の開発が間に合わないと考えられているためです。
F-22の追加配備は無いということは昔から言われているのですが、それでも浮かび上がる追加配備案についてはやはりその性能を高く評価されているためなのかもしれません。