
先月H-IIAロケットで17日打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ(アストロH)」について米戦略軍統合宇宙運用センターは同衛星の周囲に5つの物体を確認したと発表しています。
国内の複数メディアによると、宇宙空間をレーダーで監視しているアメリカのJSpOC(国防総省戦略軍統合宇宙運用センター:Joint Space Operations Center)はツイッター上でJAXAが打ち上げたX線天文衛星「ひとみ(アストロH)」の周囲に5つの物体を確認したと発表しました。
先日26日午後4時40分頃より同衛生と正常に通信できない状態になっていると昨日緊急記者会見を開いており、この会見では26日以降数回、3~4分という短い時間電波を受信できたものの衛星の状態を確認できる状況には至っていないとしています。
▼X線天文衛星「ひとみ(アストロH)」

Photo:JAXA
また記者会見では「ひとみ」の軌道(高度)が「若干下がっている」という趣旨の発言もあったことから米戦略軍統合宇宙運用センターの5つの物体と関連付けると姿勢制御等に使用するスラスター等が爆発、もしくは破損しガスが噴出し衛星本体がスピンするなど不安定な状態に陥っていることはほぼ確実です。ただ、「短時間通信できた」ということで衛星本体の機能は一応維持しているものと考えられます。
同衛生はソーラーパネルで電力を発生させ観測装置を稼働させていることから姿勢制御が行えない状態では今後通信機器を動かす電力さえも維持することができない状態に陥り、また観測機器に搭載しているという液体ヘリウムが失われてしまうとのことで今後観測装置の性能が100%発揮できないなど運用に支障をきたす状態にも陥るとされています。
バッテリーは搭載しているもののこちらも7時間あまりで切れてしまうとしており、通信が途切れた当時観測機器は稼働していたということで「これよりも短い時間でバッテリーはなくなってしまう」との趣旨のコメントもしていました。

JAXAによると28日午前11時現在、通信回復には至っていないとして「復旧に努めている」としているのですが、今回の発表によりかなり深刻な状態になっていると考えられます。また仮に復旧できなかった場合について同衛星は高度575kmに投入されていることを考えると少なくとも十数年は宇宙を周回し続けるものと考えられます。
先日26日午後4時40分頃より同衛生と正常に通信できない状態になっていると昨日緊急記者会見を開いており、この会見では26日以降数回、3~4分という短い時間電波を受信できたものの衛星の状態を確認できる状況には至っていないとしています。
▼X線天文衛星「ひとみ(アストロH)」

Photo:JAXA
また記者会見では「ひとみ」の軌道(高度)が「若干下がっている」という趣旨の発言もあったことから米戦略軍統合宇宙運用センターの5つの物体と関連付けると姿勢制御等に使用するスラスター等が爆発、もしくは破損しガスが噴出し衛星本体がスピンするなど不安定な状態に陥っていることはほぼ確実です。ただ、「短時間通信できた」ということで衛星本体の機能は一応維持しているものと考えられます。
同衛生はソーラーパネルで電力を発生させ観測装置を稼働させていることから姿勢制御が行えない状態では今後通信機器を動かす電力さえも維持することができない状態に陥り、また観測機器に搭載しているという液体ヘリウムが失われてしまうとのことで今後観測装置の性能が100%発揮できないなど運用に支障をきたす状態にも陥るとされています。
バッテリーは搭載しているもののこちらも7時間あまりで切れてしまうとしており、通信が途切れた当時観測機器は稼働していたということで「これよりも短い時間でバッテリーはなくなってしまう」との趣旨のコメントもしていました。

JAXAによると28日午前11時現在、通信回復には至っていないとして「復旧に努めている」としているのですが、今回の発表によりかなり深刻な状態になっていると考えられます。また仮に復旧できなかった場合について同衛星は高度575kmに投入されていることを考えると少なくとも十数年は宇宙を周回し続けるものと考えられます。