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日本ではここ最近救急車の出動回数が増加していることを受け、救急車有料化案など幾つかの対策が講じられていますが、一方既に有料化している中国ではぼったくりタクシーのように救急車が規定の数倍の料金を請求している実態が明らかになりました。

2016年2月24日、斉魯網によると、山東省泰安市で、ある女性が病気の父親の転院のために救急車を利用したところ、規定よりもかなり高い金額を請求されたという。 

Record China
中国紙が報じた内容といして、とある患者が病院で治療を受けていたものの症状が好転しないため別の病院に移動することになり救急車を手配しました。しかし、患者の搬送にかかった費用を調べたところ何故か往復分を超える料金を請求されていたとしています。
記事によると、移動することになった距離は82kmで救急センターに連絡したところ「1kmあたり15元(約225円)になる」と伝えられたといいます。しかし、実際に請求された料金は3800元(約6万5000円)。距離からの計算では1230元前後のはずが倍以上の値段を請求されていたことがわかりました。

中国における救急車の料金については2015年4月に規則が公布されており、救急車の利用は「1kmあたり3元(約50円)とする」となっているそうです。ただし、退院や今回のような長距離の移動にかかる費用は双方の協議によって決めるという規則になっています。

つまり今回のケースでは距離の値段は正規の5倍で、さらに往復分と別途料金をプラスされた料金になりました。

この患者についてはその後救急センター側との値段交渉で2100元(約3万6000円)に値引きされたとのことなのですが、センターによるとその理由は「患者の家族の家庭環境を鑑みたものだ」と話しているといいます。