image_2

公衆トイレなどトイレの出入り口付近に空気で水を飛ばすハンドドライヤーがありますよね。実はこの製品についてウイルスを撒き散らしている製品があるとイギリスの大学が研究結果を発表しています。

濡れた手をハンドドライヤーで乾かすと、ペーパータオルで手を拭くことに比べて空気中に多くの細菌を放出するという問題点は、研究者の間で長年知られてきたことでした。さらに、ダイソン製のハンドドライヤー「Dyson Airblade」が、他のハンドドライヤーよりも空気中に多くのウイルスを拡散している可能性が指摘されていました。ウイルスは、細菌とは異なり、空気中でも高い伝染力を保ち、ごくわずかな量で生物に感染することが可能です。

GIGAZINE
比較的大きく、利用者数が多い公衆トイレに設置されているハンドドライヤー。生物科学を研究しているウェストミンスター大学の研究者によると「ダイソン製のハンドドライヤーだ」と名指しし、ウイルスを撒き散らす製品であると研究結果を報告しています。

記事によると研究では手袋をはめた手に「バクテリオファージMS2」というウイルスを塗りハンドドライヤーに手を突っ込みどの程度ウイルスが撒き散らされるか実験を行いました。研究では合わせてドライヤーを使った場合、ペーパータオルを使った場合も実験されたのですが、結果Dyson Airbladeというハンドドライヤーについては大腸菌に感染したバクテリオファージMS2の数がドライヤーの60倍、ペーパータオルの1300倍も多かったとしています。

▼Dyson Airbladeシリーズ(参考)
Dyson Airblade

▼ハンドドライヤーにより撒き散らされたウイルスの範囲
image_1
またハンドドライヤーを使った場合、人間のどの位置に多くのウイルスが撒き散らされるか試験も行っているのですが結果、高さ100m~130cmの範囲に広がったとがわかったとしています。

もちろん他社製を含め同様製品すべてが問題があると言っているのではなく、今回ダイソンの製品を名指しした理由について研究者によると製品の構造上問題があるらしく、実験では他社のハンドドライヤーよりも50倍ほど多く拡散していることもわかったとしています。

確かに不特定多数の人が利用するハンドドライヤーであっても「直接手に触れない」という意識から衛生上問題ないと考えてしまいますが、気になる方はハンカチやペーパータオルを利用したほうがよさそうです。