1A_4

先月末、ロシアの新宇宙基地となるボストチヌイ宇宙基地からソユーズロケットが打ち上げらたのですが、打ち上げ時に切り離され残骸がサハ共和国の森で見つかったと報じられています。

ロシアの宇宙開発機関にあたる国営ロスコスモス社によると、ボストチヌイ宇宙基地から打ち上げられたソユーズ-2.1Aロケットの残骸が発射場の東側に位置するサハ共和国Vilyuyskyという地域で発見したと発表しています。このロケットは先月28日に打ち上げられたものでボストチヌイ宇宙基地から打ち上げられた初のロケットとなりました。

ロスコスモス社によると確認されたのはソユーズ-2.1Aに4つ付いている補助ロケットで落下地点の環境調査を行った結果、特に環境汚染はされていないなどと発表しています。補助ロケットは4つの燃焼室と4つのノズルのあるRD-117エンジン1基を搭載しておりケロシン(石油から作られるジェット燃料)と液体酸素を推進剤とする一般的な液体燃料ロケットエンジンです。

1A_1
Photo:ЯПлакалъ
1A_2
Photo:ЯПлакалъ
1A_3
Photo:ЯПлакалъ
▼ボストチヌイ宇宙基地から打ち上げられたソユーズ-2.1A


ボストチヌイ宇宙基地はロシア極東アムール州に建設された新宇宙基地です。元は弾道ミサイルを運用するロシア陸軍の軍事基地があり閉鎖された後、1996年からはスヴォボードヌイ宇宙基地として再整備されました。しかし、5基のロケットのみ打ち上げられただけでほとんど使用されず2005年に再整備することで誕生したのがボストチヌイ宇宙基地になります。

同基地の特徴としては内陸に位置しロケットの進路上に人口密集地が少ないことから今後1週間に1回という頻度の打ち上げにも対応した基地とも言われています。これはブースターの落下地点が『陸』になるためで、一般的に海洋に向け打ち上げる場合、補助ロケット等の落下地点に侵入禁止エリアを設ける必要があり打ち上げ回数に支障でると言われています。

同基地は今後より大型のロケットを打ち上げるロケット発射場の整備が続いており最終的な完成は2018年を予定しています。